劇場公開日 2015年6月5日

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「ここからがハンガー・ゲームの本番だ!」ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ここからがハンガー・ゲームの本番だ!

2015年6月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

一作目はかなり好きだったんですよ、ハンガー・ゲーム。決まったフィールドで生き死にのバトルを繰り広げるって設定に熱くなったし、その前段階で各プレイヤーにチームを設けてプロデュースしていくってノリも良いじゃないですか。すったもんだで主役二人が生き残り、不穏な気配を漂わせての、あのラストなんてタマらんでしょ。ジェニファー・ローレンス演じるカットニスの闘うヒロイン像にも魅了されましたし。
で、そっから二作目へ続く訳ですが。自分、この2でかなりガッカリしちゃいまして。なんていうか、ゲームじゃなくなっちゃったので。ハンガー・ゲーム言ってるのにカットニスが肝心のゲーム放棄して離脱しちゃって。なんだか『国家vs反乱軍』の図式で終わったでしょ。「はあ?」となって。「プレイ中に国家を揺るがす革命起こしてこそじゃないの!?」となって。「こっから違う話になってくのはもう流石にしんどいわ!」となって。だから三作目は観なくてもいいかなあ、て思ってたんですけども。まあ観に行ったんですけども。

ちょっと、や、かなり感心しました。おおっと、こう来たのか!と。確かにハンガー・ゲームのゲームとしての体裁は終わりましたね。うん。それは終わった。でも“国”と“カットニスら圧政に苦しむ側”のゲームは終わってないよ、ということなんですねぇ。
このゲーム、土俵に上がったプレイヤーはたった二人になったんですね。カットニス(主人公)VSスノー大統領(ラスボス)という、或る意味で一騎打ちの図式という。そういう解釈ができますよね。
カットニスに精神的な揺さぶりを掛ける大統領。国に反旗を翻す先導役にカットニス。この双方のカードの切り方が面白くてね。ちゃんと物を語っているな、と。物語になっているなと。
ただ、まあそういった展開に重きを置いているので、弩派手な画やアクションは正直そんなに出てはきませんが、でも最終章へ繋げる話としてはこのボリュームで充分でしょう。
いや痺れましたね。見事に自分の予想を良い意味で覆してくれましたよ。

ラストの『ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション』が今から非常に楽しみであります。

ロロ・トマシ