「評判よりとても良かった!」フューリー しょうごさんの映画レビュー(感想・評価)
評判よりとても良かった!
戦地で戦意を失うということは、死を意味する…
誰も喜んで人を殺しはしない。
そんな当たり前のことも、殺されることが目の前に迫っては選ぶ権利を失くしてしまう、自身も気がおかしくなりそうになりながらも、必死で目を見開き仲間を死なせないために戦う…
目を背けようとする仲間を鼓舞し…
人間らしくいようとすればするほどに、苦しみに耐えられなくなる現状、少しの休息を馬鹿騒ぎすることで紛らわす仲間。
頭がおかしい訳ではなく、
戦意を無くさないためのギリギリの心。
痛いほどに、伝わって来ました。
戦争も勝利が見えているにも関わらず、降伏しない敵と、増える自軍の死傷者…
フューリー(怒り)とはローマ神話の復讐の女神Furiaeから派生した言葉(ストーリーを見終わるとまた感慨深くなる)
(ここから☆ネタバレ☆ありなのでまだ見てない人は見ない方が楽しいです。)
個人的には、神を信じないと言っていたドンが本当は聖書を読んでいた人間と明かされるところに、心を揺さぶられました。
横暴な振る舞いにも見えるグレディと、心身深いバイブルのどちらに組する訳でもなく中間に位置していた意味をさらに感じました。
リアルで、人間ドラマを多くの言葉で語らず、身振りや目線の演技で見せる素晴らしい映画でした。
最後の戦闘シーンはツッコミどころも多く(そこはリアリティよりドラマということで…ね?)弱冠(割と…)脳内補正が必要ですが、緊迫感がすごく伝わって来ました!
他映画では案外バサバサ潰される(主にプライベートライアン)VI号戦車の恐ろしさも実感。
僕の今まで見た戦争映画の中では、ベスト3に入りました☆
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