「感染症に対する期限」オープン・グレイヴ 感染 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
感染症に対する期限
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6人の男女は全て記憶を失っていて、IDカードによりかろうじて名前がわかる程度。主人公となる男は後に“ジョナ”だとわかるが、それぞれの人間関係もさっぱりだ。ジョナは一人だけ敵対心を抱かれ、家の周りには怪しげなゾンビの気配。とある部屋には18日にマークされたカレンダーが!
彼らは朝になるのを待って、家の周りを探索する。車をみつけ町まで行こうとするが、途中様々な困難があるのだ。徐々に記憶の断片が甦ってくる面々であったが、はっきりしない。ゾンビらしき感染者の意味するところもわからないが、謎解きスリラーの面白さは伝わってくる。
後半になって、ジョナが医者であることが徐々にわかってきて、残りの5人は彼によって助けられていた患者ということになる。しかし“感染”に対処するための免疫剤(それも東洋人女性が免疫力を持っていたため)は記憶障害に陥るというモノだったのだ。
終盤の高揚感みたいな盛り上がりには欠けているのだが、18日に起こる事態というのがゾンビ映画に見られる社会派モノ。正確には記されてないが、感染治療の期限なのだろう。しかも、家の周囲にいる人間(感染者)を殲滅する作戦!ジョナの弟であることが判明したネイサンの死も痛々しかった。医療の力よりも軍の力を優先させる世に対する批判にもなっていると思う。ラストシーンは生き残ったジョナと東洋人が不気味は巨大死体置き場となる巨穴を虚しく見つめるところもいい。
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