ドラフト・デイ : 特集
映画ファンの満足度も、鑑賞“前”と“後”で《大逆転》!
“たった10分間”で人生が大きく変わる──《大逆転ショー》が今、はじまる!!
弱小チームの再建を託された崖っぷちのゼネラル・マネージャーが、ドラフト会議での新人獲得をめぐり壮絶な駆け引きに挑む「ドラフト・デイ」が、1月30日より公開される。「ゴーストバスターズ」「抱きたいカンケイ」のアイバン・ライトマンがメガホンをとり、名優ケビン・コスナーが主演を張る。かつてのハリウッド王道娯楽作の雰囲気もたっぷりな、大逆転ドラマの見どころとは?

■絶体絶命から人生をひっくり返す《大逆転ショー》
映画.comは、“こんな映画ファン”に本作を強くレコメンド!
プロスポーツ・チームを率いるリーダーが、数々のプレッシャーの中、人生最大の試練に立ち向かう“最も長い1日”。熱いスリルと興奮に満ちたエンターテインメント快作が、この「ドラフト・デイ」だ。世界で最も成功したプロスポーツと言われるナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の新人獲得制度=ドラフト会議を題材に、リーダー、友情、家族、そして人生の意味までを描き切る大逆転ショーは、こんな映画好きに強くおすすめしたい。

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
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アメリカン・フットボールのプロリーグ「NFL」に所属する弱小チーム、クリーブランド・ブラウンズのGM(ゼネラル・マネージャー)、サニー(ケビン・コスナー)は、今がまさに人生の崖っぷち。チームの運営と強化を一手に担う彼は、近年のふがいない成績に責任を感じ、地元ファンの期待に応える挽回策として、12時間後に迫ったドラフト会議で超大型新人の獲得を狙っていた。だが、ライバル・チームのGMに苦しい事情を見透かされてしまったサニーは、無謀なトレード話に応じてしまい、強化プランをめぐって監督(デニス・リアリー)と対立。「客を呼べるスターを獲れ」と言うオーナー(フランク・ランジェラ)の横やりもあり、次第に心をかき乱されていく。かつてないプレッシャーにさらされ、孤立してしまったサニーは、一体誰を指名するのか。持ち時間は残り10分、自らのキャリアとチームの未来を懸け、ついに一世一代の決断の時がやってくる……。
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
日常生活はいったん脇に置いて、約2時間の現実逃避できるのが映画を見るだいご味のひとつ。「どうせ見るなら、スカッとする映画が見たい!」と考えている映画ファンこそ、本作の観客にぴったりだ。過酷な状況下での人間ドラマかと思いきや、脱獄劇へと一変する「ショーシャンクの空に」、人生の落ちこぼれが大企業相手の訴訟で勝利をつかむ「エリン・ブロコビッチ」、そして追い込まれた医者が名誉挽回に挑む「サイド・エフェクト」など、“人生の逆転劇”には多くの傑作が並んでいる。ドラフト会議の持ち時間たった10分間で、たたみ掛ける数々の難問に挑む「ドラフト・デイ」もまた、その系譜へと連なる注目作なのだ。
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
映画ランキングを眺めると、ドラマ発やマンガ原作、アニメーションやVFX大作が並ぶことが多い昨今。深い人間ドラマやスリリングな駆け引きを好む大人にとっては、「食指が動く作品がない」という少し残念な状況だろう。そんな映画好きにとっても本作は注目するべき1本。かつて「ボディガード」や「ダンス・ウィズ・ウルブズ」で一世を風びし、現在は「マン・オブ・スティール」等で再評価を高めている名優ケビン・コスナーが主演。そして「ゴーストバスターズ」の監督であり、「マイレージ、マイライフ」をプロデュースしたアイバン・ライトマンが監督を務める。安心かつなじみ深い、王道娯楽作品テイストが復活しているのだ。
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
映画の面白さを決める重要な要素のひとつが“脚本”。「とにかく話が面白い映画、脚本が良い作品はないの?」と、脚本に重きを置く映画ファンこそ、本作は見逃せない。ハリウッド・スタジオの重役やエージェントが製作前の脚本に投票して優秀作を選ぶ「ザ・ブラックリスト」の2012年度版No.1に選出されているほどのストーリーなのだ。過去このリストに選出されたのは、「ダラス・バイヤーズクラブ」「アルゴ」などの傑作ばかり。ドラフト会議の攻防を中心に描きながら、恋人とのすれ違いや、父、母との確執、そして選手との友情も共存させ、数々のトラブルをラストで一気に解決する離れ業をやってのける。本作の巧みなストーリーテリングに、見る者が舌を巻くのは間違いない。
■予想を覆すスリリングな内容に“高満足”!
試写会ユーザーの評価も大逆転するその内容!
20代から60代の映画ファンを対象に、映画.com独占試写会を開催。鑑賞後に多くのユーザーが“満足”を語った本作について、彼らの声を拾ってみよう。
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
マスコミ向けの試写会でも、「見る前と実際に見た後では、印象が大きく変わった」という声が多く聞かれる本作。独占試写会でもその傾向は顕著で、「こんなにもスリリングな展開だと思わなかった」(61歳女性・主婦)、「こんなに色々な駆け引きがあるとは知らなかった」(54歳女性・主婦)と、手に汗握る駆け引きに驚く意見が多かった。その驚きはユーザーにとって嬉しい誤算だったようで、当初の期待よりも実際の満足度の方が高かったという傾向が強く見られた。ポジティブな意味で、「ユーザーの予想を裏切る映画」と言っても過言ではないだろう。
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
作品自体にも、好評価が寄せられた。なかでも「後半が面白いからぜひ見て!」(31歳女性・会社員)、「『半沢直樹』みたいだよ」(40歳女性・保育士)など、終盤の大逆転する展開がグッとユーザーの心をつかんだ様子。組織を率いるリーダーの姿を描く点が、ビジネスマンの共感ポイントであったり、家族や恋人との関係も描いている点から、「誰もが楽しめる人間ドラマ」(40歳男性・会社員)と評価する意見も多かった。そして、「アメフトを知らなくても楽しめる」というコメントも多数。「予備知識なく誰もが楽しめる映画」と評価された。
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■やはりアメリカは“自由と平等”の国だった!
知っておくと面白さも倍増! こんなにも違う「日本とアメリカのドラフト制度」
アメフトのことを知らなくても楽しめる本作だが、ドラフト会議についてある程度知っておけば、スリリングな駆け引きがより楽しめるのは確か。ここでは、世界で最も成功したプロスポーツ=NFLのドラフト会議について説明しておこう。
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
NFLが安定して人気なのは、毎年どのチームが優勝するか分からないという展開になるから。その大きな要因が「ドラフト会議」。ルールが複雑な日本プロ野球のドラフト会議(1巡目のみ全球団が希望選手を指名する「入札指名制」。2巡目からは、偶数巡が前年度の再下位チームから、奇数巡は首位チームから指名する方式)と異なり、NFLでは全32チーム中、前年順位の下位チームから順に新人選手を指名していくシンプルな方式(完全ウェーバー方式)を採用しているのだ。加えて、各チームの所属選手に払う年俸総額の上限も一律で設定(サラリーキャップ制)。「高年俸の優秀選手を資金力のあるチームが多く抱える」ということができないため、各チームの戦力がきっ抗する状況が生まれるのだ。
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
そうとなれば、がぜんドラフト会議への注目度が高まるのは確実。日本のプロ野球のドラフト会議に見られる厳粛な雰囲気とは異なり、NFLのそれは見事なまでにショーアップされたものとして大ホールで開催。多くの観客が会場で見つめるほか、全米テレビで生中継され、2014年の視聴者数は、プロ・バスケットボールNBAのプレーオフの3倍以上、540万人という数字を叩き出した。世界一のプロスポーツの土台となるドラフト会議は、32チームのGM、監督、チームスタッフが知略の限りを尽くして挑み、そして全米の観客がそれを見つめる一大イベントなのだ。
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