日本一幸せな従業員をつくる! ホテルアソシア名古屋ターミナルの挑戦のレビュー・感想・評価
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「おまえ達」ではなく「おまえ」が大切なんだ
映画「日本一幸せな従業員をつくる!
ホテルアソシア名古屋ターミナルの挑戦」(岩崎靖子監督)から。
1時間半に渡り、総支配人(GM)柴田秋雄氏の講演を拝聴した、
そんな感じで、メモが溢れた。
会社(リーダー)が従業員(スタッフ)を守り、
会社に大切にされていると感じた従業員が会社を守る。
その関係があるからこそ、お客も温かいおもてなしを感じ、
ホテルの応援団が、どんどん増えていったに違いない。
多くのメモから、私が選んだのは、総支配人の一言。
「『おまえ達』ではなく『おまえ』が大切なんだ」
スタッフは、きっとこう感じているに違いない。
「(彼は)ひとりひとりを、ちゃんと見ていてくれる」と。
これって、とても大切なことだな、とつくづく思う。
中間管理職の私にとって、上司からはこう言われたいし、
部下にはこう伝えたい、と感じるからだ。
「みんな」とか「あなたたち」といった、複数の単語ではなく、
「あなた」「おまえ」「(名前)」が大切なんだ、必要なんだ、
そう言われたら、やっぱり頑張ってしまいそうだから。
作品冒頭、こんなフレーズから始まる。
「なぜか何度も来たくなる場所」とナレーターが呟いたあと、
「どうも従業員に秘密があるらしい」・・なるほどなぁ。
泣けました!
「お客様第一」とか「心からのおもてなし」とか
接客業では耳にタコが出来る程聞かされる言葉だけど、
それを形にするのは結局、人である従業員。
でも会社から大事にされてない従業員が
どうして人(お客様)を大事にできるのだろうか?
サービス業の笑顔は作るもの。
仕事だからどんな時もお客様に笑顔を向けるのは仕事の一部ではある。
ただ、その笑顔を作る材料はどこにあるのか?
「自分は大事にされてる、必要とされてる。」
その充実感や幸福感と言う材料があればこそ、
体調の悪いとき、辛い事があったときに
笑顔を作る勇気が振り絞れる。
従業員を大事にするとは言葉ではなく態度だと言う事を
この映画は伝えてくれる。
具体的な行動があって初めて従業員に伝わる。
社員食堂の椅子がガタガタで、料理がまずくて
そんな状態で大事にされてると誰が思うだろうか?
だからまず、ゆっくり座れる椅子にし、
社員食堂の料理長に立派なまな板と包丁を贈って
あんたの腕でみんなに上手い料理を作ってやってくれ!
そこからこの映画の改善が始まっている。
この映画の主人公はハッキリ言う。
「浮気なお客さんより、腰を据えて働いてくれる従業員!」
成果はハッキリと黒字と言う形で帰ってきたのに
そこまで黒字のホテルがなぜ無くなってしまったのか?
再開発と言う大きな資本主義の論理に
結局は飲み込まれてしまった事がやっぱり悲しい〜〜
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