虐殺器官のレビュー・感想・評価
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なんつーストイックな…
原作既読。
これ原作読んでないと訳分からなく無い?大丈夫??と思いつつも多分好きな人は原作読むだろうし、軍戦闘SFとしては作画観てるだけでも楽しいので素養がある人には大丈夫な造りにはなっていると思う。親切ではない。
静かな作品の割に振り落とされるなよ!という勢いが凄い。世界観と物語の説明が「見てれば解る」でどんどん進んでいく。振り落とされるなよ!!
ひとつひとつのディテールとか作画が地味なのにピリッと効いていてスルメのような味わい。これが映画のアミノ酸…。ほぼ実写映画のような地味な絵面で進んでいくんだけど、確かにアニメでなければ表現し難い、視聴者への情報量とコントラストの操作によって成し得る「場面自体は地味だけどここがキメなんだな」という描写がミソですね。軍人キャラが全体的に人間味に欠けているシャープな雰囲気が作品のシニカルさへ繋がっているこの感じもアニメ表現ならではなのかなあと。
あとジョンの音声がついたことによる「言霊使い」的な強キャラさは流石〜!櫻井さんめ…。
改変が結構あって、私は終盤の列車が変更になったのが悔やまれてならないけどしゃあないな…。あの地獄が観たかった…。でも良い映画でした。
映像化としては一級
虐殺器官、ゼロ年代SFにおいて傑作中の傑作
個人的に人生に大きな影響を受けた作品でもある
その映像化なのだから劇場公開時に見たかったが
いつの間にかNetflixで配信していたので驚いた
虐殺器官はSFであるが現在の延長線上、リアルとフィクションの境界を描いた作品
故に原作では実在の企業名や人名、作品名が頻繁に出てくる。
それが作品の手触りを構築していたのだが
映画版ではやはり難しかったようだ
原作の要点は押さえつつ、映像化して映えるシーンを選択している。
改変も多いが納得はできる。
映像面では文句のつけようがない。
キャラクターデザインは作品に合っているし
メカデザインはイメージ通り
特に空飛ぶ海苔のアップから侵入鞘の投下シーンは興奮を覚えた。
原作者はメタルギアソリッドと大きく関わっていたが
配役を見るとまるでそれを意図しているようでニヤリとさせられる。
原作を読んでいれば大いに楽しめるだろうが、
映画単体としてはややボリューム不足のように思える。
神作品。ジョンポールの語り口がとても良くて、まるで自分のことが解き...
神作品。ジョンポールの語り口がとても良くて、まるで自分のことが解き明かされくような心持ちになる。
人は見たいものしか見えないようにできているし、自分にできることを知ればやらずにはいられない。
愛する人を守るために行動を起こさせるよう導くというのが虐殺の文法。
本能を刺激する言葉の持つ力を虐殺行為という結果であらわすというスゴい作品。超絶おすすめ。
原作は本当に素晴らしいのだけれど、こうして見せられるとそれを超えているかとも思う。また本を読みたくなる。
話は興味深いが不満な部分が
原作未読です。
実在の虐殺事件に言及したり、紛争地域と先進国、良心や自由の概念などについて考えさせられる、興味深いストーリーでした。
言語文法に関することや、兵士の脳波調整に痛覚マスキングといったSF設定も面白いと思いました。
とは言え、説明的な台詞や自分語りが多いように感じました。
やはり原作を端折って説明している感があります。
クライマックスも、メロドラマのような雰囲気で丁寧に語り合う登場人物達には、あまり入り込めませんでした。
主人公が異様にヒロインに執着しているのは、捕らえられた時に刷り込まれた文法が愛情を増幅させるものだったからか、と勝手に解釈をしましたが。
そこは説明が無かったような気がしますが、見落としているのかも知れませんが。
ラストも台詞で語り、結局どうなったのか、分かり難かったです。
やはり、原作を読んだ方が良いのかと。
作画は、アクションシーンなど良く出来ていると思いますが、人物の顔などが安定していないように思いました。
絵柄は綺麗ですが、場面場面でタッチが違うというか。
ヒロインの顔は、当初は美しさが印象的なリアルなタッチで好みの絵柄でしたが、クライマックスでは違うような。
製作時に困難な状況があったようなので、仕方ないのでしょうか。
少年兵達を撃ち殺す残酷なシーンがありますが、テーマを考えると、ここはもっと細かく残虐に描写する方が良いのではと思いました。
こういうところが、綺麗でスタイリッシュなアニメーションでマスキングされてしまっているように感じます。
虐殺に必要なものは…
各地の虐殺の中心にいる一人の言語学者を特殊部隊の主人公が追うという話。
説明セリフがかなり続くがそこまで難解なことを言ってるわけではなく、話の筋は理解できます。ただ、グロテスクなのと併せて18歳は超えていたほうがいいかも。
押井守監督の『イノセンス』に近い感じですかね。
作品の軸の部分に対して無粋かもしれませんが、言語だけで虐殺したくなることがあるのか…?と思ってしまいした。
そこの説得力があまり感じられなかったです。
あとは主人公がルツィアに惚れる描写があまりなかった点、ラストも個人的にはイマイチだったかと。
メッセージ+攻殻機動隊
ビジュアルを楽しむべき
殺し憎み合う世界と平和な世界は言語で分け能う
タイトル通り人間にはモジュールとして虐殺器官が備わっている、説得力のある虐殺文法という考え方。
恐ろしくなるくらい現実的なSF
テロの恐怖から開放されるために構築された認証世界
サピア=ウォーフの仮説、カフカなど難しい話も。
ノイジーなエンディングがカッコイイ(EGOISTリローデッド)
少年兵が死に人体破壊描写があるのでR指定
説明台詞ばかりで苦行!!
原作者が亡くなっているので仕方ないですが、2017年にもなると偽旗テロやクライシス・アクター等の概念が一般的になり、ISISはアメリカ政府とイスラエル政府で育てたように、テロは政府や国際金融資本の自作自演だと明らかになっているので、ジョン・ポール一個人が行っているというお話はしっくり来ませんでした。虐殺「器官」というアイデア自体は面白いと思いましたが、劇中では「文法」とも言っているので暗示のようなものでしょうか。震災を経たのに自分さえ良ければ良い、今だけ儲かれば良いという世の中になり、増税連発、タックスヘイブン、内部留保、技能実習生、氷河期棄民等数々の問題が毎日尽きませんが、人間には人間を平気で食らう「器官」が元々備わっているのかも知れません。映画自体は説明台詞ばかりできつかったです。
人類皆幸せは難しい
原作未読で拝見。
世界で内紛、虐殺が続く発展途上国にはある人物が関わっているのだが、その人物を確保する為に奔走する大尉の物語。
何故ある人物を確保しなければならないのか?から始まる。
シュールで少し内容が難しいアニメのイメージだが、内容は現実的でいつの時代にも問題視されるテーマであり、軸はしっかりしていて分かりやすい内容だった。
アニメでも再現出来る未来兵器も出てきましたし、見る価値はあります。
面白かったですが、シェパードとポールの間にあった言葉で人を操れるな的「文法」を最後の裁判で有効活用されるのかと思いきや、何も無かったのが残念なので減点。
ただのスパイスだったのかと。。(最初に死んだ同僚が報われん。)
あと、ルツィア(女性)の出番の少なさかな、、、。
生きやすい世の中だからこそ観て考える事が出来る良作アニメでした。
そんなに難しい事を言っているわけではなかったと思うのですが、文字と...
凡庸な悪
結果として「こんなことはもうたくさんだ」としてそのために憎しみや貧困に覆われた世界を切り離す作業、ある点ではナチス・ドイツ級の括弧付きのモラーリッシュな使命として'虐殺'の文法を埋め込むジョンはハラペーニョピザを注文し、自分の妻や子どもたちに世界の現実など知らなくてもいいとする立場と共犯関係にある。しかし、彼らの生活はその憎しみや貧困の上に成り立っているのであり、おそらくこの世界は不調和に覆われるだろうが解体することはない。
彼は認知する世界のために、多数の世界を犠牲にするのである。
その上でこの映画のラストは原作と映画が逆転しているーと感じた。映画は世界的な希望を残した。シェパードは告発することを選んだのである。ハラペーニョピザを注文しあらゆる搾取のもとに成り立つ世界に「これはぼくの物語だ」と宣戦布告した。その上で原作はもっと個人的な希望であったと感じる。でも前作映画「ハーモニー」と、これでは接続しないのでは?
繊細な眼球の表情
原作は既読です。
映画化をとても楽しみにしていました。
主人公の内面描写やラストに関して、映画は原作と異なりましたが、楽しく見ることが出来ました。
映像として一番印象に残ったのは、人物の造形のリアルさでした。特に、目の表情です。
伏せられた豊かな睫毛、間近で覗く目頭の内側の肉など、目のディテールがとても細かく、それぞれの悲しみや緊迫感が画面からよく伝わりました。細い線を積み上げるように描かれた人々は皆、実写とも違い、ストーリーに合っていたと思います。
そして、自分が楽しみにしていたこと、映画化に際して期待していたのは何かと思ったときに、
自分の想像力、読解力では十分に想像できなかった虐殺器官の世界を詳しく見たいという願望がありました。
海苔と呼ばれる最新機、降下していく棺桶、奈落で踊る若者たち。それらは、映画で叶えられたのではと感じています。
この作品は一時完成を危ぶまれたそうですが、無事公開されて本当に良かったです。
またブルーレイなどになったら見返したいですね。
視聴後、面白くて小説を買った
そんなに精神にはこなかった
殺戮の意味を問う
「殺戮」は「平和」への必須事項なのだろうか。
9.11以降、自国のセキュリティを強化するために、自由を無くしたアメリカ。
平和を手に入れるために、確立した世界ははたして正しいと言えるのか…。
アメリカの平和が保たれる中、後進諸国での戦争が激化していく世界。
戦争を裏で操っている黒幕ジョンポールは、「虐殺文法」を使って、人々の言語から殺戮の力を見出そうとしていた。
全てはアメリカを守るため。
後進国で「虐殺文法」を活用して内戦を引き起こせば、アメリカに憎悪が向かないだろうと考えていたジョンポール。
しかし、犠牲者を出すことでしか平和を作り出せない世の中は、正しいと言えるのか…!
先進国は全てをうやむやにし、今ある安定の生活を維持しようとしているだけだと悟ったジョンポールは、降伏し「虐殺文法」の危険を訴えようとする…。
ハリボテの「平和」。
そのに存在するのは、身勝手な大人達が作り出した偽物の世界のみが広がっている。
自国が幸せであれば、他国どんなに犠牲となっても許されてしまうのか。
虐殺を繰り返すことで手に入れる平和には、悲しみと苦しみしか見えてこない…。
難民受け入れを拒否する、現在のトランプ政権を風刺したような作品に鳥肌が立つ。
映画が延期されたことは、偶然だったのか、必然だったのか。
それを加味するにしても、この作品は今この時期にこそ、公開されるべきものであると感じる。
伊藤計劃への追悼作品としてふさわしい、最終作だった。
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