「000」劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス 46さんの映画レビュー(感想・評価)
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導入から素晴らしかった。久しぶりに良い映画を観た!という気持ちになった作品だった。
アニメ1期2期と追いかけてきた作品の劇場版、となるとどうしてもハードルが上がるが、サイコパス劇場版は軽々とハードルを越えてくれて、導入の朱様の言葉の選び方の端々に時間経過と成長を感じた。
「~なさい!」が「~しろ!」と命令形になっていて、それだけで大変興奮した。2期から一年半後?の1係が誰一人欠けることなく劇場版まで勤めていて、1係まじ優秀……!と感動した。すごい。でもポニチカは許されない。どういうことなの。
朱ちゃんとこうがみさんの再会が思いのほか早くて、ただただまた会えてよかったねえええと言わざるを得なかった。
どこを見ても文句の付けどころがないというか、このための2期だったのかとさえ思う。
戦闘はすべてコマ送りで観たいほどぬるぬる動いてくれて興奮したけど、こうがみさんのシャツ越しのムキムキは正直どうかと思った。でもそんなことでこうがみさんのカッコ良さは霞まない。すごい。
ラストのぎのざさんとこうがみさんの邂逅。ぎのざはこの数年で変わったし変わらなくちゃならなかったけど、こうがみさんは変わらなかったし変われないのだろうか。
これから先、ぎのざさんとこうがみさんと、それから朱ちゃんの道が交わることはないのだと思うと、やはりさみしい。
ぎのざさんはおそらくこれから先も朱ちゃんの道の、少し後ろ横くくらいを歩いていくのかもしれないけど、そこにはこうがみさんはいないのかと思うと、朱ちゃんはまた自分の中のこうがみさんと対話し続けるのかと、思うと、本当に、本当に、まきしましょうごは許されないしシビュラの進化か平和的消滅を願ってやまない。
それからそれから、ラストのラストの子供が銃を持っているシーン。
あの子供たちとこうがみさんを鑑賞したときはうまく飲み込めなかったのだけど、
最近になって、子供から放たれた銃弾がこうがみさんに当たっていて、という仮説を拝見して、
それでこうがみさんが命を落としていたとしたら、それは大変秀逸なラストであるなぁと思った。
そんなところで、と言ってしまうようなところで命を落としてしまうのが、こうがみさんの終わりらしいといえば終わりらしいし、これからまだ先の未来へ歩いていくのだ、という二人と正反対のラストを背負うのが、もう、言葉にできない。
でもまたTVでも劇場でも、なんの媒体でもいいから、サイコパスの、シビュラの、その先の物語を見てみたいので、これで完結せず続編に期待したい。
続編に期待したいのでこうがみさんは生きててください。