機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバルのレビュー・感想・評価
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愛をこめて辛口です
誰が観るんだろう…
安彦さん自身が危惧していた、アニメのマーケットの閉塞感。
これが解決されていない。
原作の忠実なアニメ化の枠から一歩も飛び出していない。
オリジンの読者がもっとも納得する「最大公約数」的な作り方を余儀なくされたのでしょう。
それは、いみじくも劇場版『機動戦士ガンダム』を映画館で観た時のような、なんとも言えない違和感を覚える出来栄えの作品となっていました。
ファーストガンダムを驚きと興奮で捉えた世代がみんな大人になって、作り手側になったときに、それぞれの持つガンダム像を作品に焼き付けたらこうなった。
という所でしょうか。
そこは、当時の安彦さんのような、強いこだわりを持つクリエイターが作品を引っ張っていって欲しかった。
残念ながら、今作にはそれが無いように感じました。
ことアニメ屋さんというジャンルにおいては、安彦さんはすっかりつんぼ桟敷の人になってしまったのでしょうか。
それでも、『めぐり逢い宇宙編』のような、今でも十分に鑑賞に耐えうる傑作を、生み出すための第一歩という位置付けとして、ほんとうに「オリジン」が動き始めたと言えるのでしょう。
アルテイシアに、もっと力を込めて演出して欲しかった。
それが、この作品を引き締めるカギだったと感じます。
メカニカルな描写が陳腐でも、幼児アルテイシアと、愛猫ルシファー、そして暖かく見守る優しい母アストライア、やんちゃで利発なキャスバル。
その目線から見た、よくわからない父親の存在と苦悩。
それで良かったと思うんです。
『再会、母よ』は、安彦さん自身がとても力をいれたエピソードと聞きます。
少年アムロの目を通して見た戦争の理不尽と、引き裂かれる親子の愛情。
当時、少年だった私は、「もっとガンダムがカッコ良くジオンをやっつける話が見たいよ」なんて思ったものですが、今にして思えば、アムロ目線の軸がぶれていなかったことが最大の魅力だったのです。
また、当時のロボットプロレスは、安彦さんの画力に大きく依存して魅力的にデフォルメされていたものですが、コミック版での「オリジン」の魅力はキャラクターとして美彩に描かれた、アップデートされたメカにもありました。
本作は、戦闘シーンを大きくCGに依存することとなっています。
そこは避けられない現実でしょうが、「安彦メカ」という魅力的なキャラクターが失われてしまいました。
最新のアニメ制作の現場は、こうなってしまうのか…という残念な感覚を覚えました。
収穫と言えば、進化した板野サーカスを見られたことくらいでしょうか。
それから、人間のキャラクターはよく動いていたと思います。
本作は、俯瞰で作品を捉えすぎていることと、原作に対するリスペクトが強すぎること、力の入れどころが違うと思うこと。
何よりも、安彦さんに匹敵するクリエイターが育っていないこと、など、様々な問題を抱えているアニメ界の現状を思い知らされる出来栄えでした。
素晴らしい前日譚
水星の魔女を観て、ガンダムとは?と知りたくなり
機動戦士ガンダムを全部観て、
オリジンの存在を知りました。
正直機動戦士ガンダムは後半バタバタしてたり、
突然のニュータイプ設定と言う感じだったり、
マチルダさんの最期とかあっさりしてたなとか、
絵ももう40年前と言う事もあって、
じっくり観ると言うより、
さらうと言う感じで観てたのだけど、
立て続けにオリジンを観ると
ハッキリ言ってたまげました!
感動すら覚える出来栄え、
最初の戦闘シーンから
これはヤバいシリーズかも!と言う良い意味での予感
が当たり、
人間ドラマの部分もクオリティが高くて
この後の続編もすごく楽しみです。
殺伐としてた機動戦士ガンダムに比べて、
若きランバ・ラルとかフッと息が抜ける
コメディパートもあってバランスもとても良いです。
ガンダム最高!
キャスバル・レム・ダイクンがシャア・アズナブルになる以前、そして第...
始まりの始まりの始まりくらいの作品
面白いなぁ〜
あの頃、みんな若かった…。
君は、見続ける事が出来るか…!?
ロボットアニメの金字塔にして、日本アニメの名作中の名作「機動戦士ガンダム」。
数あるシリーズの中でも永遠不滅の人気を誇る“ファースト”の前日譚を描いた、安彦良和によるコミックを4部作で映像化する、その第1弾。
SEED、00、AGE、Gのレコンギスタ、鉄血のオルフェンズ…新世紀になっても意欲的な新作が作り続けられているが、やっぱりファースト!
このキャラ&メカデザイン、作画、ストーリー…もうファースト好きには堪らん!
開幕早々、シャアの伝説となったルウム戦役。
そして時を遡り、宇宙世紀0068。
ジオン・ズム・ダイクンの死、ザビ家の陰謀と暗躍…これまで宇宙世紀シリーズで台詞でしか語られなかったエピソードが映像として展開され、SWエピソード1~3の時のようなワクワク感!
老いぼれていないデギン、すでにファーストの風格充分のギレンとキシリア、一人だけ熱くいい奴ドズル、まだ坊っちゃんのガルマら出るわ出るわのザビ家のお方たち。さらには、裏設定でしかなかった次男サスロも登場!
シャアことキャスバルとセイラことアルテイシアの兄妹はまだ子供。
アルテイシアは幼く優しいが、キャスバルは父の復讐を誓うほど芯が強く、キシリアを前にしても臆せず、クライマックスでは早くも後のエースパイロットの片鱗を見せている。
母アストライアとの別れのシーンは感動的。母「お月様が100回丸くなったら会いに行きますよ」…(泣)
今作の主役は、ランバ・ラルとハモンではなかろうか。
父ジンバからはドラ息子と嘆かれるが実は頭がキレる若いランバと、沢城ボイスが魅力的で凛々しいハモンさん。
こうして、あの大人のいい関係になるんだなぁ…と思わずニヤリ。
また、ランバがアルテイシアを抱き上げるワンシーンは心憎い演出!
60分ちょっとなのであっという間に終わってしまうが、序章の序章として申し分ナシ、今後の展開にも期待出来る!
君は、見続ける事が出来るか…!?
ランバ・ラル&ハモンさん
レイトショーの回だったので見たけど
ガンダムを知らない世代にはどう写る?
公開最終日、20時過ぎの回にて観賞。
スクリーン開場前にエントランスに行儀よく並ぶおじさん達の姿から想像できたが95%が男性客。なかなかに圧巻。
600名近いキャパのスクリーンに8割くらいの入り具合なので、週末とはいえ、驚きの集客力。
さすがのガンダムブランド。
場所柄、もう少し若い層もいるのかと思いきや、完全にガンダム好きな加齢臭が気になり出した世代中心で、私も同じ穴の狢か。
さて、肝心な本編はさすがのクオリティ。
安彦デザインのキャラクターが生き生きと動いていた。ガンダムに触れたことがあれば間違いなく楽しめる。
分かりやすく性格付けられたザビ家の面々やジンバ・ラルの人間臭さ、若かりしランパ・ラルと行動的で魅力的なハモン。
ただ、ファーストの印象が強すぎて、キャスバルとアルテイシアの声にはギャップを感じざるを得ない。
そもそも副題にもついているキャスバル=シャアだって説明もないし、モビルスーツ同士の空中戦も冒頭だけ。物語も政治に巻き込まれていく話なだけに、ガンダム初心者にはどう写るのか?
柔らかな日常のギャグも多目に入っているが、ベタさは否めないし、もしかしたら古さを感じてしまうかも。
ガンダム初心者の意見を是非聞いてみたい。
とはいえ、一時間強の作品であることを考えれば、非常に分かりやすくまとまっていたと思う。 エンドロール後の続編予告には期待せずにはいられない。 四部作でどこまでを描くのか分からないが、Ⅲから怒濤の展開になりそう♪
聡明で勇敢で悲しいキャスバルの生い立ち。
母親には、アルテイシアだけでなく、
キャスバルのことも抱きしめてあげてほしかった!
アルテイシアに注がれる愛情が、かつて、もっと小さかったキャスバルにも注がれたのでしょうか?
この先の全てを悟ったようなキャスバルが悲しい。
え、ここで終わり!?
というところで終わってしまいました。
冒頭の戦闘シーンに奥行き感がなくて、
どの戦艦から飛んできた弾なのか判別がつかず、少し白けました。
秋の続編も観ます!
キシリア、ハモンさんが良かった
楽しい系
満足のいく内容
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