「君は、見続ける事が出来るか…!?」機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
君は、見続ける事が出来るか…!?
ロボットアニメの金字塔にして、日本アニメの名作中の名作「機動戦士ガンダム」。
数あるシリーズの中でも永遠不滅の人気を誇る“ファースト”の前日譚を描いた、安彦良和によるコミックを4部作で映像化する、その第1弾。
SEED、00、AGE、Gのレコンギスタ、鉄血のオルフェンズ…新世紀になっても意欲的な新作が作り続けられているが、やっぱりファースト!
このキャラ&メカデザイン、作画、ストーリー…もうファースト好きには堪らん!
開幕早々、シャアの伝説となったルウム戦役。
そして時を遡り、宇宙世紀0068。
ジオン・ズム・ダイクンの死、ザビ家の陰謀と暗躍…これまで宇宙世紀シリーズで台詞でしか語られなかったエピソードが映像として展開され、SWエピソード1~3の時のようなワクワク感!
老いぼれていないデギン、すでにファーストの風格充分のギレンとキシリア、一人だけ熱くいい奴ドズル、まだ坊っちゃんのガルマら出るわ出るわのザビ家のお方たち。さらには、裏設定でしかなかった次男サスロも登場!
シャアことキャスバルとセイラことアルテイシアの兄妹はまだ子供。
アルテイシアは幼く優しいが、キャスバルは父の復讐を誓うほど芯が強く、キシリアを前にしても臆せず、クライマックスでは早くも後のエースパイロットの片鱗を見せている。
母アストライアとの別れのシーンは感動的。母「お月様が100回丸くなったら会いに行きますよ」…(泣)
今作の主役は、ランバ・ラルとハモンではなかろうか。
父ジンバからはドラ息子と嘆かれるが実は頭がキレる若いランバと、沢城ボイスが魅力的で凛々しいハモンさん。
こうして、あの大人のいい関係になるんだなぁ…と思わずニヤリ。
また、ランバがアルテイシアを抱き上げるワンシーンは心憎い演出!
60分ちょっとなのであっという間に終わってしまうが、序章の序章として申し分ナシ、今後の展開にも期待出来る!
君は、見続ける事が出来るか…!?