「遠く離れても、宇宙の彼方でも」EARTH TO ECHO アース・トゥ・エコー 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
遠く離れても、宇宙の彼方でも
『E.T.』『スタンド・バイ・ミー』『ジュブナイル』『SUPER8/スーパー8』…。
これらの作品が好きな人は本作も好きになるだろう。
そう、少年少女たちの友情&冒険×未知との遭遇のジュブナイルSFファンタジー。
高速道路建設の為、立ち退きが強制されたある町。
アレックス、タッグ、マンチの仲良し3人組も離れ離れに。
ある日携帯やスマホの画面に謎の地図が記される。
立ち退き前夜、マネキンガールと呼ばれる美少女エマも加わり、その場所へ向かうが…。
ある目的を持って、ある場合へ冒険に出掛ける。ここら辺、『スタンド・バイ・ミー』。
彼らが遭遇したのは…。ここら辺、『E.T.』『SUPER8/スーパー8』。(『SUPER8/スーパー8』のようなモンスターではないが)
“生物”というより“機械”。機械生命体と言うべきか。ここら辺、『ジュブナイル』。
“エコー”と名付け、友達に。キュートさは『ショート・サーキット』や『ウォーリー』を彷彿。
映画好きならあれやこれやと頭に浮かぶ。
話は王道。
その存在を知っていた機関の大人たちが迫る。マンチとエコーが拐われ、救出に向かう。
無事助け出す事が出来るのか…!?
モキュメンタリータッチなので画面が揺れ、時々よく見えないのが玉にキズ。
出来れば舞台設定が80年代だったら尚ノスタルジックだったかなぁ、と。
作品も小規模だが、CGはなかなか凝っている。エコーの造形は勿論、走るトラックが空中分解、そして町の地下から現れた部品がみるみる合体していき、巨大宇宙船となり空の彼方へ飛び去っていくクライマックスは圧巻…!(間違いなく『未知との遭遇』へのオマージュだろう)
主役の3人の少年も好印象。エマ役の女の子がマネキンガールと呼ばれるだけある美少女っぷり。
夜明けと共に冒険が終わった。
それは、同時に…。
彼らにとって欠けがえのないものになった。
お互いにとって欠けがえのない友達。
例え遠く離れても、宇宙の彼方でも。
子供だからこそ、大人に出来ない事が出来る。
僕たちは出来る。
そしてそれをやり遂げた。