「静かにメイズ(迷宮)へ身投げできる、探究者(チェスプレイヤー)の物語」完全なるチェックメイト 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)
静かにメイズ(迷宮)へ身投げできる、探究者(チェスプレイヤー)の物語
メモを取って覚えておきたい名台詞の宝庫だった。“チェスという巨大な迷宮”、ロンバーディのポールへの言葉(“四手先へ進んだだけで、三千億通りの可能性”)、“自殺の覚悟を整える者が主導権を握れる”…創意工夫が随所に詰まった脚本だってハッキリ言える(『イースタン~』も凄かったけど、ここでの筆は尋常じゃない)。
しかもチェスの話だけで収め終えない“広さ”もある!劇中字幕の“ウサギの穴(本当にこの例えは巧い)”、つまり“盤上”への身投げを躊躇もなく行えるプレイヤーの“偉大さ”と内包する“凶暴性”…そこから生じるカリスマ性と同じ規模の多大なリスク。その全てを背負ってでも好きな世界を生き続ける、そんな人間のカッコ良さも魅力的な見どころだよ!結果2回(字幕版と吹き替え版)見終えちゃったしね(僕を含み夢追い人にも是非一回は見てほしい!眩しいぐらいにカッコいいから)!
ただ相当コンディションが良い状態での鑑賞が必須。仕事終わりの鑑賞だと疲れ余計に蓄えられて睡魔が容赦なく来るので(現に自分も映画館での鑑賞時に何度かうたた寝)、しっかり準備万全が必要。じゃないと途中を見れなかったことを心底悔しがるから。
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