「泣けました・・」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 独りよがりさんの映画レビュー(感想・評価)
泣けました・・
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よく出来た映画です。天才の孤独と周囲との軋轢、あるいは周囲の優しさに溢れていました。
そしてまた、戦争という時代の非人間性にも圧倒されました。情報を得ながらも巧妙に隠すことへの葛藤。天才だけど実は寂しがり屋の主人公には耐えられず、戦後の悲劇は起こるべくして起こったのかもしれません。
ここのところ、アメリカンスナイパーとかフォックスキャッチャーとか、人間の心の揺れ動きを描いた映画が続きましたが、これらの中でもこのイミテーションゲームは秀逸です。主役のカンバーバッチの見事な演技力に依るところも大きいですが、この戦争悲劇をグイグイと見せてくれた脚本が素晴らしい。現在と二つの過去を混在させながら、最後の元夫婦の邂逅シーンに持っていく流れには泣きました。キーラナイトレイに言わせる最後の励ましの台詞が、仕事ばかりの人生送ってしまった自分には、あまりに素敵過ぎです。何事もなしてないのに、女子からの励ましだけを欲してもしょうがないんでしょうけどね。
戦争の悲劇話ではありますが、この物語は極めて普遍的かもしれません。何かを成し遂げたいと実は心の底で思ってる男どもにとっては、自分も含めて、非常に魅了される物語でした。とはいえ、成し遂げた後に気づいたときには、失ったものも余りに大きすぎたわけなので、凡人はやはり大したことは成し遂げられないのですね。
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