「000」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 46さんの映画レビュー(感想・評価)
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カンバーバッチが主演、天才数学者、暗号解読。
収集した事前情報がそれだけだったため、
スリルあふれる頭脳戦が繰り広げられるのかと思っていたが、
正反対のヒューマンストーリーだった。
3つの時間軸が交差して描かれていくが、とても観やすい構成だった。
鑑賞後にアラン・チューリングについて検索してみたが、
映画の随所に彼所縁のモノがちりばめられていたようだった。
個人的にWW2を英国視点で知る機会がなかったため、
その点では非常に新鮮だった。
また台詞の言い回し、所作、身に付けている服に英国らしさしか感じられず
大変興奮した。傘を差さない英国紳士プライスレス。
ひとりの素晴らしい功績を遺した偉人の半生記として、
とても良い映画だったように思う。
死の直前にジョーンが彼の家を訪れたのも、彼女でなければ勤まらなかっただろうし、戦後からラストへ向けてのカンバーバッチの演技は心に来るものがあった。
アランがジョーンに、ジョーンがアランに言った台詞が
ジョーンを掬い上げたし
アランを救ったのだと思うと
二人は確かに親友であったのだろう。
アランは初恋の相手を生涯想って生きてしんだのかと思うと、
あの時代の法律も、戦争も、病も、憎く思うけれど
せめて命が終わった先では幸せになっていてほしい。
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