「たとえ彼がただのパズル好きでも」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 huruhataさんの映画レビュー(感想・評価)
たとえ彼がただのパズル好きでも
実在の人を映画にした作品ではよく、実像とフィクションの混ざり方が云々されます。この作品でそのヒューマンが浮き彫りになっているアラン・チューリングという人物が、実際「戦争をやめさせるために」との使命感をどのくらい持っていたか、それはもう誰にもわからないことでしょう。それでも、この物語は彼の'ほんとう'の一端を描いているのではと感じました。暴力に懐疑的という述懐も、暗号解読のその後が難しいという言葉も。
彼を演じた主演カンバーバッチが、英国からのつい2年前の特赦に触れて、赦すのは英国ではなく、彼にこそ国を赦す権利があると述べたと言います。アカデミー主演男優賞、彼に与えられるべきだったのでは。
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