「アカデミー作品賞を受賞できなかった理由は・・・」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 Golgo14さんの映画レビュー(感想・評価)
アカデミー作品賞を受賞できなかった理由は・・・
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テーマは2つある。
1つは解読不可能といわれたナチス・ドイツの暗号エニグマの解読に成功した数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)の半生と解読成功へのプロセス。
2つ目はチューリング自身がそうであった同性愛禁止法(英国では彼の死後廃止されたが)への問題提起。
全体的には監督・出演者の多くがヨーロッパ出身が多いためか落ち着いた雰囲気で見る者に充足感を与えてくれる良品である。
しかしながらいくつかの点で掘り下げ不足が目立った。
これをクリアしていたら作品賞も受賞できたのではと非常に残念です。
1.エニグマ解読の困難さの場面をもっと多く描いておく必要があった。
あまりにも簡単に解読に結びついてしまったような印象を与えてしまっている。
2.チューリングの同僚で後に許婚者になるジューン(キーラ・ナイトレイ)がどういう人物(家族構成や過去の職歴など)なのかもう少し肉付けが欲しかった。
同性愛禁止法についてつっこんだ表現はされていないが、これは映画興行上の配慮だと解釈した。
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