「天才が故の苦悩…」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
天才が故の苦悩…
世界大戦当時の史実に基づき、ナチスドイツが世界に誇った、最強暗号エグニマの解読に挑んだ、1人の英国数学者の波乱な人生を描いた物語。その解読により、瀕死の状態であったヨーロッパを救うことに繋がる。
主人公・アランは、変わり者で、自己中心、周りと協調できない偏屈男。しかし、1つの事には秀でる才能を持ち、そこにのめり込むと,他の事に目が行かなくなる。今で言う発達障害を持ち合わせ、たサバ症候群の類いなのだろう。
だからこそ、2000万以上の組み合わせから解読することができたのだろうが、現在のPCならきっと、このくらいの組み合わせなら、アッと言う間に解読できるだろう。あの解読機のアナログさは、何ともレトロな時代を感じる。
そして、とうとう解読に成功する。そこには、戦況を覆し、大戦の勝利に向けて突き進んでいく。しかし、そこには、はかりきれない苦悩の運命をも一緒に背負うことになる。
カンバーバッチは、アカデミー賞の候補にもあがり、演技はもちろん素晴らしかったが、ビジュアル的にも、このアランの役所にピッタリな、異才さを醸し出していた。
また、この映画によって、アラン・チューリングの功績を世に知らしめただけでなく、同性愛者であったことも明らかにした事で、LPGT権利の推進団体からも表彰を受けた作品。
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