劇場公開日 2015年3月13日

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「チューリングの名を全ての人が知るべきだ。」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 tさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0チューリングの名を全ての人が知るべきだ。

tさん
2019年5月26日
PCから投稿

知的

コンピュータサイエンスのノーベル賞はチューリング賞。
「チューリング」は、本作の主人公であるアラン・チューリングから取られた。

本作は、チューリングの生涯を、
・第二次世界大戦におけるイギリスの対独戦
・チューリングのエニグマ解読の功績
・同性愛者であるが故の不遇な人生
3つに焦点を絞って過不足なくまとめた、という印象。

アラン・チューリングを知っている人(プログラマや数学に嗜みのある人)は楽しめるはず。僕は、エニグマの解読過程の描写をニタニタしながら観ていた。チューリングを知らない人は、とりあえずこの映画を見て、知れ!(理由は後述)

また、彼の不遇な人生を、この映画を通して初めて知った。多大なる功績を納めた(決して言い過ぎではない)人なのにね・・・。同性愛者という理由だけで、人を迫害してはならない、と思った。彼ら(彼女ら)は、同性愛者というだけで生き難いはず。それに追い討ちをかけるように迫害しちゃいけないね。

チューリングのことを知らない人もこの映画を見なければならない。なぜなら、チューリングは現在のコンピュータの生みの親だから。みなさんが使っているiPhoneだって、彼の功績なしには今ここに存在していなかったかも知れませんよ?

本作中では、チューリングのコンピュータ発展における功績についてはあまり語られていない。まぁそれは仕方ない。だってとても映画にできないもん、観念的すぎて、難しすぎて・・・とても映像化はできないwww。その功績は計算理論面での貢献。コンピュータサイエンスという学問分野では、多くの研究が、彼の理論を基礎に進められている。だから「生みの親」なのだ。

t