「「作品」としてはそこそこ」ビッグ・アイズ kuさんの映画レビュー(感想・評価)
「作品」としてはそこそこ
とても刺激的、衝撃的な内容の実話でした。
絵を描く才能を持った女と、セールスの才能を持った男、二人が組めば最高のコンビになれるはずだったのに、その組んだ手は今にも離れそう・・・。
男の方は本当に浅ましく、自分への自信が溢れ出て周りが見えなくなってしまい、後半はただただ嫌ーな男。それに振り回される女、娘が可哀想。
けれど守るもののため、それに耐え続け、そして諦めをも感じ始める女の気持ちもわかるし、男も自分が持っていなかったものへの執着が人よりも強すぎて自分を見失ってしまったのだと考えると、なんとも虚しい。
今回は最近のティムバートン作品とは少し違った感じであることにも注目されていて、私もそれを期待して見に行きました。
これまでは美術は最高だけど、映画として、ストーリーや展開がちょっと・・・。というものが多かったからです。
正直「映画」としては普通だと思います。実話がすべてというか、他の人がお金をかけてもこのような感じになったのでは?と思います。展開は後半盛り上がってほしいところで失速・・・そのまま畳みかけてほしいところでちょっとしつこい足踏み・・・というような印象があり、観終わったあとに悪い気はしませんが、すごい「実話」だったなというだけで、もう少し「映画」としての魅せ方があったのではと思います。
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