「果たして、あれ以上の心理描写は必要なのか?」ビッグ・アイズ へねみこさんの映画レビュー(感想・評価)
果たして、あれ以上の心理描写は必要なのか?
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実際に起こった「ゴーストペインター」事件をもとに、ティム・バートンが映画化。まー、旦那のウォルターの詐欺師っぷり(商才含む)に呆然。エイミー・アダムス演じる奥さんの哀しさ、秘密を知りつつ沈黙を守ってきた娘ジェーンの存在…よく描かれていて楽しめました。
映画評論家の人たちが、「ティム・バートンにしては凡庸」「マーガレットが10年も我慢した理由、その心理描写をもっと入れるべき」て仰っていたけど、私はあれで十分だと思う。旦那が「本当に」一枚も描いてないという事実が発覚したり、暴力や脅迫紛いの接し方されたり、娘に秘密がばれていたとか、契機となる事柄は結構あったしね。
あれ以上、沈黙の理由を描くとクドくなっちゃうかと。
人物の心情は観客側から十分とらえられる作品。でもまぁ、確かに旦那の強烈キャラに押されて、マーガレットの内気で口下手な様子はあまり出てなかったかも。
マーガレットの心理描写は、描かれた子どもの悲しい表情からも読み取れる(暗いって批評されてもいたし)
圧巻なのは、終盤。マーガレットの鬱屈した気持ち(観る側も)が法廷で解放され、女性の自立と母娘の絆を見事に描ききった。
判事さんは名裁き!旦那の哀れさはもはやコメディ(笑)
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