「登場人物全員イライラ」ビッグ・アイズ ジュリエッタさんの映画レビュー(感想・評価)
登場人物全員イライラ
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登場人物全員にイライラする。
正直マーガレット・キーンの話ではなく
ウォルター・キーンの物語。
ずっとイライラさせられるが彼のムカつくキャラクターに
引っ張られた映画だった。
ウォルターはちょっと病気じゃないだろうか?
最後無一文で他界するのはわかる気がする。
気性の激しさ、虚言癖、見栄っ張り、金遣いの荒さなど
到底まともではない。まるで漫画。
実在人物とは驚きだ。
しかし、マーガレットも言っているが
皮肉にも彼無しではビッグアイズが成功することはなかったと思う。
芸術に必要なのは技術よりも宣伝なのだ。
ましてやインターネットのない時代、多くの人にビッグアイズを
売り込む能力には長けていたと思う。
本来であればマーガレットの絵を
マーガレットの名前でウォルターが売り込みをすれば
全てが丸く収まったのに。強欲が全てを失わせてしまった。
またマーガレットも同様、生い立ちは描かれてはいなかったっが、
仕事の経験もない世間知らずのひとだったため、
戦う手立てもつかづ、ただ虐げられるだけだった。
ラストの裁判でウォルターの馬鹿さ加減が炸裂したから良かったようなもので、
彼に弁護士がついていたらもう少し変わっていたかもしれないと思った。
物語としては、こんなことがあったんだなー、と感心させられるが
登場人物の不甲斐なさにイライラさせられるだけだった。
大きな起承転結があるわけではないので、すごく面白いとは思えないが
キャラクターに引っ張られる形で最後まで退屈はしなかった。
ティム・バートン、さすが特別な雰囲気を作る名手だなと思う。
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