「ゴリラとの肉体言語の語り合い」ターザン:REBORN autumn003さんの映画レビュー(感想・評価)
ゴリラとの肉体言語の語り合い
ワーナーの試写室で見てきました。
キービジュアルがゴリラの長のような絵面だったので、ゴリラを率いて戦うのかと極端なイメージを持っていましたが、ちゃんと本人の肉弾戦がメインでした。
ネタバレになりますが、ジェーンの方がアフリカ暮らしを懐かしく思い、英国暮らしに窮屈さを覚えているのは意外でした。ターザン自身は、文明人として身に着けた常識以上に、亡き父の思い(お前の故郷は英国)という言葉に縛られて、英国に身を置いている感じがします。
とはいえアフリカに戻ったら戻ったで速攻馴染みますが。旧知の仲の現地人と動物と普通にコミュニケーションを取るのを見て、「やっぱ野生児ってすごい」と思いました。
あとゴリラについて重要なネタバレになりますが、力と身体能力的に、ゴリラに力押しでは勝てません。でも身内のゴリラと肉体言語で語り合うシーンは圧巻の映像美を感じました。今は群れの長をやっている元兄弟ゴリラが、ジャングルを出て行った弟分を簡単に引き入れては示しもつかないですし、そこをあえて殴り合いで解決させるのは現実の男同士の対話に通ずるものがあると思います。
個人的には、サミュエル・L・ジャクソンの役どころが、「ターザンのジャングル帰還の相棒」という割には、身体スペックの差と地の利がないことで、活躍できる場面が結構限られています。ちょっと相棒感薄いかもという印象を受けました。とはいえ、ジョークの効いた台詞回しや作中の立ち回り方などがいつものサミュエル・L・ジャクソンの感じなので、今回もいい使われ方をしているなあと安心して見れます。
終盤の大乱闘シーンはターザン、軍、野生動物、現地人入り乱れての戦闘になるので、見てて爽快感があります。是非劇場のいい音響と大画面で体感してください。
最後になりますが、エンドロール含め音楽効果がかなり好みでした。サウンドトラック出たら入手しようと思っています。