人生はマラソンだ!のレビュー・感想・評価
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“自由の国”オランダを見た
結構前に公開された作品なので、ネタバレもしています。
2012年10月オランダ本国で公開されると、日に日に口コミで動員を増やして、最終的には、10週以上のロングランヒットとなった作品。同じころに公開されていた『007 スカイフォール』に次ぐ第2位に2週連続ランクインも果たしている。
いやぁ、“自由の国”オランダって言う感じですね。特に、ギーア。彼はガンを患っていて余命幾ばくも無いのですが、治療ではなくマラソンを選んでいます。プラス面、マイナス面を勘案して、本人の選択に委ねるところ、その辺りが本当の“自由”なんだと思います。結果としての責任も、自分が追う訳ですしね。売春も、ドラッグも、安楽死も合法化されている国。そう言うオランダを垣間見した気がします。
話としてはねぇ、「やっぱり、そうなるよね」と言う、サプライズは無いストーリー。それが、オランダの普通のおじさんたちの日常生活に投射されています。パッと見「だらしねぇな」と思わずにはいられないところもありますが、そんな普通の人の日常は、そんなものなのかもしれません。
試走のため、ロッテルダムからアムステルダムに行くのですが、アムステルダムが、地元ロッテルダムのサッカーチームのライバルの地?と言う事の描写は、普通の日本人には、ちょっとわかりにくい?
ロッテルダムマラソンのシーンは、ロッテルダムマラソン事務局の全面協力の下、カメラを8台投入して撮影したそうです。普通のロケじゃ、あの臨場感は出ないよね。
いや、中々面白かったです。R15+指定と言うのは、まぁ、ね(苦笑)
紙コップだらけのマラソンロード
よく知らない国の雰囲気を知るには映画ってよいです。
鍋がそのまま食卓に乗ってて、お祈りしてからよそう、とか、おじさんのバースデイパーティやるとか、馴染みのない文化を垣間見るのは楽しい。日曜日に絶対教会いくことや、食事の時間に家にいろとかなかなか敬虔なクリスチャンもいる国なんだなーとびっくりです。一部の方でしょうけどね。
イメージはマリファナオッケーでドイツいって車買う方が安上がりってゆうぐらい。あとはオレンジのユニフォームかな。
おじさんたちはそれぞれにダメで、それぞれに愛らしかった。レオが変な髪型のくせに、連れ子を育てる姿に感動した。嫁はダメな人だったなぁ。
ユースはとても良い人だったね。アムステルダムでの奴らの仕打ちはひでーよ。
マラソンのコースにあんなに紙コップ落ちてるんですかね、びっくりしたなぁ。走りにくくないんかな?
ギースの病気をどう使うかをハラハラしてたんだけど、ゴール直前にっ…てゆうあの流れは予想外だった。車椅子でみんなでゴールは悪くなかった。
ラストにユースもゲームして仕事サボる派になっててギースの息子がひとり車いじってたのも笑ったわ。面白かった。
ほかにも、ニコの片思いとか、熱心な信者の嫁に逆らえないキースとか、面白かったし、前述の通りレオにはときめきさえ覚えたし、なんですが、、、
ユースに対する人種差別発言の量に、ドン引きしてしまって、けっこう怒ってまして、ええ。事あるごとにエジプト人が!お祈りしたんか、とかいいくさって、てめえら何様よと。仕事もサボってるくせによー。
人種差別発言を、ギャグにしているようにも思え、その部分は胸糞悪くなってました。
あれがオランダでの移民の現実なのかしら。あんな暴言を軽く扱わないとやってけない社会なのかしら。
R-15の理由があまりわかりませんでしたが、レオの嫁の連れ込み&ドラックと、数々のお下品トークと(これは嫌いじゃない)、最低な人種差別発言の連発が、年若い人にはふさわしくないとなったのですかね。
同じ劇場で観てたお客様はけっこうないてはったけど、人種差別発言に引っかかり続けてたので、わたしの涙腺は緩みませんでした。
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