「一番クズなのは」ソロモンの偽証 後篇・裁判 MintSleepyさんの映画レビュー(感想・評価)
一番クズなのは
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原作は未読です。映画だけの印象だと結局被害者だった柏木君が実は中二病の構ってちゃんで、周囲はそれに振り回されただけのような印象を受けます。彼が藤野の心をえぐる発言をするのは映画オリジナルの改変らしいですが、これは逆に茶番劇感を強めているように思います。
ストーリー自体は原作があるので単体での評価は難しいですが、全体を回想にした構成は現代パートのドラマが希薄すぎて意味がないですし、センスのない演出も目立ちます。具体的に二つ指摘しておきます。
藤野と父が深夜が追いかけっこをして車に轢かれそうになるシーンで突然雨が降り出します。車の運転手が言うセリフが「馬鹿野郎、死にたいのか!」。
その後の家での親子の会話シーンの前フリとして結構重要なシーンですが、今どきここまでベタなテンプレを並べられるとギャグにしか見えません。
もう一つ。終盤で、女子中学生が突然倒れるシーンが二回出て来ます。(三宅と藤野)これが二回とも良く似ていて、かつ、わざとらしい。一度ならともかく、繰り返し見せられてしまうと、天丼によるシリアスな笑いでも意図しているのかと勘ぐりたくもなります。
役者、特に中学生は棒風味な所も含めて好演していると思います。
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