「個人的に記憶に残った作品」紙の月 小舟さんの映画レビュー(感想・評価)
個人的に記憶に残った作品
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2014年に一度見ましたが、昨日再度鑑賞。
宮沢りえさんのまじめで素朴なんだけどどこか心の奥に闇を抱えている女性の演技がとても印象深かったです。
主人公の梨花は、誰かに施すことが「自分の幸せ」と話していますが、それをしている自分に酔い、また誰かに施すことで自分を見てほしいという強い承認欲求があるように感じました。物語の中だけのように見えますが、一線を越えないだけでこういった女性は結構多いと思います。
複数の実話を掛け合わせて作られた作品であると聞いていましたが、一定数の女性の中に潜むこういった感情がその事件の共通項だったのではないでしょうか。
劇中では、世渡りを上手く行う大島優子さん演じる相川さんの姿を見て、うまく立ち回れないのに感化されていく梨花の姿がとてもリアルで「ああ、ダメだよ。あなたはダメだよ。」と止めたくなるほどでした。
ジワジワ暴かれていく緊迫感は楽しめますが、わかりやすい最後や描写を求めている人にとってはわかりづらい内容かもしれません。
原作をまだ読めていないので、急ぎ購入して読みたいと思います。
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