劇場公開日 2014年8月30日

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「料理好きにはたまらない。季節を切り取った自給自足の毎日。」リトル・フォレスト 夏・秋 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5料理好きにはたまらない。季節を切り取った自給自足の毎日。

2014年9月6日
PCから投稿

楽しい

幸せ

寝られる

【賛否両論チェック】
賛:主人公が田舎暮らしと葛藤しながら作る、季節の食材を活かしたステキな料理の数々が魅力的。「あれこれ言うより、まずは自分で体験すること」という、踏み込んだテーマにも言及。
否:逆に言うと、「料理を作っているだけの映画」なので、興味がないと非常に退屈。

 一言でいうと、「料理の映画」です(笑)。季節ごとに美味しそうな料理が、オムニバス形式でどんどん登場してきます。当然ながら、収穫や料理のシーンが多くなりますので、興味がないと本当に退屈すると思います(笑)。逆に興味があると、お腹がすくのは勿論、目からうろこの調理法も次々と出てきます。アケビの皮を炒め物にしたり、栗の渋皮煮を作ってみたりと、バラエティーにも富んでいます。
 そして、決してそれだけではなくて、田舎暮らしにしても料理にしても、「何事も自分で実際に体験してみることの重要性」という、一歩踏み込んだテーマも描かれています。主人公の友人・ユウ太(三浦貴大)が言う、
「都会では、自分じゃ何もやったことないくせに、知ったつもりになっているような薄っぺらい奴らばっかりだった。」
というセリフが、自然と胸に刺さります。
 良くも悪くも、非常にゆったりと時間の流れる映画です。自然に癒されたくなった時や、美味しい料理が食べたくなった時に、是非オススメです。

映画コーディネーター・門倉カド