「不穏のアンビエンス」複製された男 ザキューさんの映画レビュー(感想・評価)
不穏のアンビエンス
タイトルからSFクローンものかな?と思っていたが、あにはからんや、オープニングの幻想味の強いシーケンスからはむしろリンチ的不条理悪夢を想起。
映画全体を通して、無機質で気怠い、黄色のモノトーンに徹底した絵作り。そして不穏感を煽るSEやBGM。
こういうトーン作りは巧い監督。
謎の合理的解明は一向に収束されないので、そこを期待するタイプの作品ではない。
静かな悪夢的迷宮世界を楽しめるかどうかで、本作の評価は割れそう。
とは言え、ラストの幕切れや、時折差し込まれる非現実的なショット、原題が"ENEMY"である事から、なにかしら制作者の考える説明が用意されていそうだ…。
初見では、見つけられなかったが。
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