「ないない」美しい絵の崩壊 映画イノッチさんの映画レビュー(感想・評価)
ないない
小説のタイトル「グランド・マザーズ」は皮肉的
映画の原題「Two Mothers」って誰から見た Mother なんだろうか
日本語タイトル「絵=家族」なら少し理解できるが
これは、年令を重ねた女性の願望を描いた小説だと思う
そして悲惨な結末で終えることで
こうなるから理性を発揮しなきゃダメよ!! っていう自分へのブレーキ?
理想のシチュエーションが全て奇跡的に重ならないと起きない
だって、まさしく美男美女だらけだし
リル(ナオミ・ワッツ)やロズ(ロビン・ライト)ぐらいの美人じゃないとね
若くてイケメンの男性が中年女性を愛する????
ないない
しかも親友同士がそれぞれの母親を????
ないない
一卵性双生児でもないのに、親友がやってたからという理由で
自分も親友の母を愛するようになる????
ないない
何年も愛し続ける????
ないない
百歩譲って、父親ではなく母親が亡くなっていたとしたら
母親の面影を親友の母親に抱いて好きになることは「ある」かも
イアン(ゼイビア・サミュエル)だって、
トム(ジェームズ・フレッシュビル)だって、超もてるはず
顔も体型も趣味も運動神経も完璧 母達が傑作と自慢する程の自分達の息子だよ
しかもあんな素敵な場所で大邸宅に住み
何不自由なく生活できる経済的な余裕も
家の前の海に浮かぶ筏?も不自然そのもの
リルに至っては母子家庭なのに・・・
もう非日常のオンパレード
夫のハロルドだけはそれほど魅力的に見せていないし、可哀想な存在
「亭主元気で留守がいい」そのものじゃん
それぞれの若い奥さん達も超可哀想
もし自戒を目的にしているのなら、もっとドロドロの悲惨な結末にしなくちゃね
結局4人とも元サヤにおさまったラストシーンなんて論外
経済的な苦境からもケンカ別れになるのは目に見えてるのに
逆の意味で憐れなシーン