「気狂い部族かと…」グリーン・インフェルノ MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
気狂い部族かと…
人を喰らうという行為は常識では考えられない。よって登場する部族は狂ってると思いながら観ていたのだが、途中であることに気付いた。彼らにとっては日常の生活をしているに過ぎないと。カニバリズムを肯定する気は無いが、少なくとも彼らが狂っているとは考えなくなった。人の目玉をえぐるシーンなどでは迫力と共に狂気は感じる。しかし、人体に味付けをして、料理の下ごしらえをしている部族の女性たちを見ると、それらは平和な生活そのものだ。これで、本作で言いたいことは紛れもなく「文化や伝統のある部族たちの生活を脅かすな」だろう。その証拠に、後半は銃器を持ち武装した開拓団が現れる。彼らによって住居を奪われつつある部族の姿が描かれる訳だ。これで一気に気持ちは部族の方へ傾く。こうやって観客の気持ちを動かせる技術力は素晴らしいと思う。この作品は未来に語り継がれるだろう。
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