「お下品テディベアより毒舌をこめて」荒野はつらいよ アリゾナより愛をこめて 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
お下品テディベアより毒舌をこめて
お下品テディベアで大ヒットをかっ飛ばしたセス・マクファーレンが次回作として開拓したのは、西部劇。
勿論、真っ当な西部劇ではなく、西部劇コメディ。
あのテディベア映画みたいに楽しめるかと思っていたら…、う~ん…いまいちだった。
危険な西部の時代、西部の町。
気弱な羊飼いの男はこんな時代に産まれた事を嘆いてばかりで、恋人にも愛想を尽かされる。
ある日酒場で勇ましい女ガンマンと出会い恋に落ちるが、彼女は西部に名を轟かす悪党の妻で…。
西部劇に似つかわしくない性格のキャラを主人公にして、西部劇あるあるやパロディー、時にはディスったり。
お下品ネタや過激描写などこの人らしい笑いをふんだんに、決闘やガン・アクション、馬に乗っての荒野の疾走などの西部劇の王道、主人公の成長や奮闘なども盛り込まれているんだけど…、今回は笑いも話的にも不発。ダダスベり感も。
西部劇×コメディと聞くと面白そうだが、実は結構あるし。お下品テディベアのようなユーモアや目新しさに欠けた。
シャーリズ・セロンやリーアム・ニーソンもよく出たもんだ。
何人かのようにサプライズなSPキャストとして出た方が良かったのでは…?
OPの雄大な西部の風景は無駄に素晴らしい。
セス・マクファーレンの“盟友”であるテディベアが本作を見たら、こう毒付くだろう。
「下らねー映画だな。この監督、他に何撮ってやがんだ?」
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