「愛に満ちた瞳にえぐられました」チョコレートドーナツ モグワイさんの映画レビュー(感想・評価)
愛に満ちた瞳にえぐられました
アラン・カミングが美しすぎて…
マルコを見るあの愛に満ちた瞳、眼差し、この作品はその説得力に尽きると思います。
そしてあんな風に、常に毅然としていられたら…って思います。
映画を観てるときは、判事とか相手方の弁護士とかホントに腹が立って、なんでそんなに反対するんだ!って思うし、この愛情で結ばれた3人に、絶対幸せになってほしいって心から思える。
でもじゃあ、一旦冷静になって、もし自分の身の回りにーー例えば近所の子とか知り合いの子でーー両親を失ってゲイの夫婦に引き取られる男の子がいたとしたときに、それが本当にベストな選択肢なのか?その子の将来にとって幸せか?とか、やっぱり疑念を拭いきれないであろう自分がいて、劇中でも「変な所を触られたりしなかった?」ってマルコが面談で聞かれてたけど、正直私にもその心配が一瞬よぎってしまうと思う。
残念ながら、完全に偏見です。ゲイと幼児性愛者は違うって知ってるのに、です。我ながら偽善的でイヤになります。
そういう所をえぐられた事も含めての星。
マルコの最期がとても唐突で冷静で、そのあたりが私としてはマイナス評価ですが、代替案が浮かばないのも確かで、これがベストなのかも知れません。
あ、あと個人的には、マルコは母親に愛されてなかったわけじゃないと思いました。2人がサインもらいに面会に行った時の、マルコのことを気にかけてる様子、あとオカマ野郎呼ばわりしてた相手なのに、世話をお願いする事に決めたこと。
マルコに幸せに暮らしてほしいとは思っていたはず…
結末から言って、母親失格なのは1000%間違いないけど。
『チョコレートドーナツ』ってタイトルにまでなっているから、🍩何か重要なメタファーなのかと思ったのですが、すみません私には読めませんでした。分かった方、教えてください…
家族を求め続けた家族の映画 。切なかったしマルコの好きなハッピーエンディングじゃなかったけど、いい映画でした。
立ち上がって拍手を送りたいです!👏🏻👏🏻👏🏻👏🏻