「オシャレでカワイイだけの映画ではない。」グランド・ブダペスト・ホテル hartzaさんの映画レビュー(感想・評価)
オシャレでカワイイだけの映画ではない。
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ウェス・アンダーソンの美学が細部にまで徹底された、色鮮やかで美しい世界が素晴らしく引き込まれますが、それだけの映画ではないと感じました。
タッチはあくまでも軽妙ですが、
戦争や権力を前に抗いきれず儚く消えてしまう理想や希望、未来、しかし確かにそこにあった『光』と、それを潰してしまう『力』の残酷さ、また『力』の台頭を見逃さないことについて考えずにいられません。
( 政治的メッセージを前面に押し出す作品ではないと監督がインタビューで言っていますが。)
この映画のモチーフであるシュテファン・ツヴァイク(の生涯と著作)について知ると、より深くこの映画を楽しめると思います。
(町山智浩さんがラジオ番組で紹介していて知りました。パンフレットにも載っています。)
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