「誰も私の体に、長い間、触っていないから。」ジゴロ・イン・ニューヨーク shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
誰も私の体に、長い間、触っていないから。
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映画「ジゴロ・イン・ニューヨーク」(ジョン・タトゥーロ監督)から。
正直、作品の意図がよく理解出来なかった。(汗)
鑑賞後「個性派俳優ジョン・タトゥーロが監督・脚本・主演」と知って、
ますます、何を伝えたかったのか、判らなくなってしまった。
「ジゴロ」と表現しながら、美人女優たちとエッチするシーンも、
監督・脚本・主演も本人とあっては、すべて思いのまま、ということか。
物語の解説は、脇役のウッディアレンが要所を捉えてする展開となり、
特に印象的だったのは、セックスシーンではなく、
主人公がある未亡人に、オイルマッサージをするシーン。
その直前に「人は触れ合いが必要なんだ。みんな愛を求めてる」と、
ウッディアレンが呟く。
そして場面が変わって、ジゴロが未亡人へ施すマッサージへと続く。
温かい手で、ゆっくり、そして優しく触れられた瞬間、彼女の体は
ピクンと反応し、その後、涙が溢れ、うつ伏せになりながらこう呟く。
「誰も私の体に長い間、触っていないから。誰も私の体に触ってない」。
その時「人は触れ合いが必要なんだ」というフレーズが蘇った。
女性が求めているのは、男性的な荒々しいセックスではなく、
傷付いている心を包み込んでくれるような静かな触れ合いなんだと、
そう気付かせてくれた気がする。
作品内で何度か登場する「愛とは、痛みを伴うもの」というフレーズは、
ちょっと手垢がついた表現だったなぁ。
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