サクラメント 死の楽園のレビュー・感想・評価
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自宅にて鑑賞。'78年、ガイアナで起こった人民寺院集団自殺を扱ったPOV。ジェームス・ウォーレン・ジョーンズは劇中、“お父様(ファーザー)”と呼ばれ“チャールズ・A・リード(演じたG.ジョーンズは実在のJ.ジョーンズより高齢だったが説得力があり素晴らしかった)”とジョーンズタウンは“エデン教区”、足を踏み入れたのも視察に訪れた政治家ではなく、妹を救出に同行した潜入報道の為と改められている。更に犠牲者が914人から167人となり、実際の事件とはラストも異なる。地味目乍ら最後迄眼が離せなかった。70/100点。
・集団自決直前迄は知る限り史実に近い展開の上、無茶な作りや大袈裟な演出は鳴りを潜め、惹き込まれる様なリアリティがあった。特に徐々に楽園のボロが噴出する様はサスペンスフルで、臨場感があった。終始、堅実な作りに映る反面、派手さに欠け、後味も悪いのが好みを分けると思われる。
・本作と同じ事件を扱ったものでは、『ガイアナ人民寺院の悲劇('80/パナマ・メキシコ・スペイン合作)』、TVムービーの『Guyana Tragedy The Story of Jim Jones('80)』、ドキュメンタリー『Jonestown: The Life and Death of Peoples Temple('06)』がこれ迄に製作されている。
・劇中、登場する"VICE"はNY、ブルックリン、ウィリアムズバーグに拠点を置き、実在する。
・プレゼンターと(共同)製作を務めたE.ロスによれば、当初のシナリオのラストは、ヘリコプターが上昇した後、("C.O'Jore"とクレジットされた)C.オジョア・メイフィールド演じるパイロットが「我々は“お父様”の命令に従わなくてはいけない」と科白を云い、二人を殺害した後、ヘリコプターを墜落させると云うものだったらしい。
・鑑賞日:2016年10月29日(土)
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