「一瞬で立場を失う、思春期特有の“怖さ”。」太陽の坐る場所 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
一瞬で立場を失う、思春期特有の“怖さ”。
【賛否両論チェック】
賛:思春期の複雑で残酷な人間関係が、その先の人生にまで影を落としていく様子が、シンプルに表現されている。
否:台詞がやや小説チックなのはご愛嬌か。展開もかなり淡々と進み、主張したいこともイマイチ伝わりづらい。
過去と現在の時間軸を行ったり来たりしながら、1人1人の人間模様を描く、どちらかといえば群像劇です。過去のシーンは全て高校時代のものなので、話がこんがらがる心配はなさそうです。たった1つの出来事で、立場が180度変わってしまう。そんな残酷な高校生の人間模様が、ある意味非常にリアルに描写されていきます。響子が独白で語る、
「私は“裸の女王”だった。」
という言葉が、心に響きます。
展開は単調なので、かなり好みは分かれるかと思いますが、小説好きな方なんかには、是非オススメです。
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