「アマテラスと変態男」太陽の坐る場所 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
アマテラスと変態男
手塚治虫の『火の鳥』くらいの知識しかない者が言うのもなんだが、日本神話マニアから見たらどのように映るのだろうか。校庭での皆既日食観察会の風景とか、体育館倉庫での天岩戸もどきの閉じこもりだとか、伏線では太陽ののような女王を示しているけど、そうした伏線以外に面白味がない作品でした。水川あさみ演ずる高間という苗字も高天原から取ったものだろう。原作は多分面白いのだろうけど・・・
美人女優二人の競演は興味深いけど、それほど対立はしていない。しかも、体育館倉庫に閉じ込めた女生徒が死んでしまったことも事件性が取り沙汰されてないし、心の闇にも迫ってない。う~ん、何だったのだろう?
様々なサブストーリーもノスタルジックに描かれるだけ。それぞれの罪悪感という点では三浦貴大がゆきちゃんのスカートを盗んでしまって10年間大切にしてたという変態ぶりだけが記憶に残る。そんな変態なのに銀行員をやったり積極的な同窓会幹事も務めるという特異なキャラ。そんな変態男の前でも平気で着替える無神経なゆきちゃんも変態だと思う。
で、ラストは何?実はこっそり友情を育んでいたとか?木村文乃(りんちゃん→キョウコ)と反社になったと噂されていた清瀬くんとの関係も分からずじまい。歯切れの悪い山梨弁とともに不完全燃焼でした。
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