劇場公開日 2014年4月19日

「【”お父さん達、何故僕を殺さずに育てたの・・”韓国ノワール作品でありつつも、ヒューマンドラマとしても見応える作品である。】」ファイ 悪魔に育てられた少年 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”お父さん達、何故僕を殺さずに育てたの・・”韓国ノワール作品でありつつも、ヒューマンドラマとしても見応える作品である。】

2022年7月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

幸せ

ー 幼きファイ(ヨ・ジング)を誘拐し、一時は命を奪おうとした、ソクテ(キム・ユンソク)を首領とする極悪5人組が“父として”ファイを愛してしまった姿を、味ある韓国実力派俳優たちが熱演する。ー

■幼い頃に誘拐され、犯行グループの男5人に育てられた17才のファイ。
 この“父親たち”から犯罪スキルを叩き込まれつつ、可愛がられてきたファイだが、ある日、父たちに連れて行かれた犯行現場で自分の過去にまつわる真実に直面する…。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・あり得ない設定を、魅せきる脚本と演出の妙に唸る。

・ファイの実の両親が、地上げ屋を仕切る大企業のソンジセメントに抵抗して、且つ誘拐された息子が帰って来ることを信じ、立ち退きしない姿。
ー ソンジメンテのチョン・スンギ会長(ムン・ソングン)の傲慢なる姿。-

・その事実を知った射撃が特異なファイに対し、ソクテが命じた非情すぎる命令。
ー 初めての殺人相手が実の父親であった苛烈な事実。-

・ソクテを我が子の様に育てる、5人組に捕らえられていたヨギュン(ナム・ジヒョン)と、ソクテの関係性もラストまで、キチンと描かれている。

・そして、自らの運命を狂わせたソンジメンテのチョン・スンギ会長へのスナイパーとしての乾坤一擲の一発。

<韓国ノワール映画ならではの、激烈なカーチェイスアクションと、ヒューマンドラマの配分も良き映画である。>

■今作は、存在すら知らなかったが、このレビューサイトに素晴らしきレビューを挙げているレビュァーさんからのお勧めで観た作品である。
 (2作、紹介して頂いたが、どちらも面白き作品であった。)
 多謝である。
 他のレビュアーさんからもお勧めの作品を紹介されている。
 重ねて、お礼を申し上げる次第である。>

NOBU