「口先だけの偽善者⁉︎」ソロモンの偽証 前篇・事件 aoikaze0513さんの映画レビュー(感想・評価)
口先だけの偽善者⁉︎
原作未読で鑑賞。宮部みゆきさんのミステリーが好きで(時代劇物以外)、小説やドラマにのめりこむ作品も多々あり、この映画も早くから期待してました。
レビューをチラ見したら評価がわかれてましたが、自分にはドキドキした2時間はあっという間でした。
「おもしろくない」という評価の要因には、映画の中では心が凍りつくような描写がいくつかあるし、中学生独特の一見相反するような執拗さや希薄さに苛立たされたり、綺麗事を言いながら向き合うべきことから逃げたり、翻したり…。そんな未熟さゆえの行動が、かつての自分自身の姿をもあぶり出させられることの気まずさゆえなのかもと感じられました。
オーディションで選ばれたという中学生には、その年代独特の自然なリアリティーが見事に演技にいかされていたように思います。そして、対照的に校長や教師、親、警察には実力派の俳優揃いで惹きこまれて観ることができました。
ミステリーやサスペンスとは少し印象の違う謎解きに向けてじわじわ進みつつもあんなところで⁉︎ という場面で前編終了になり、焦らされるのがもどかしいです。後編公開に近い日に観れば悶々としなくてすんだかも。
エンドロール中には席を立たないでくださいね。後編の予告編が続き、さらに謎を残して待つことになります。
実際に鑑賞に来ていた中学生とおぼしき若者たちは、照明で明るくなってもすぐに席を立つことはありませんでした。できることなら彼らの年代の感想を聞いてみたかったですね。
後編にも期待!
それから細かいことですが、クラリネット吹きさんには観るのにちょっと覚悟が要りそうな場面が…。そのうえで吹奏楽部の活躍が後編に期待されそうですね。