「あくまで個人的感想です。」ソロモンの偽証 前篇・事件 ABCさんの映画レビュー(感想・評価)
あくまで個人的感想です。
宮部みゆき作品は本作で初めて読みました。
原作はとても面白く、6巻もある長編ですが、最後まで中だるみすることもなく読み終えた程に、面白い作品でした。
また、読み進めると同時に、映画化される際にはどのような構成、表現になるのか、原作の登場人物達の雰囲気やメッセージ性は果たして上手く映像化できるのか等、とても楽しみであり、非常に期待していた映画でもありました。
結果、観終わったあとはとても残念な気持ちになりました。
たしかに、そもそも映画と本は全く違う表現媒体ですし、原作の内容、構成から考えても、原作に忠実な映画作りをすることは無理だと思います。また、別に原作通りに映画を作る必要もないと思います。映画には映画の良いところがあるわけですから、そういった点を活かしながら新たな作品として再構成するのももちろんいいと思います。そういう意味では、限られた時間の中で原作のストーリーをよく再現できていたようにも思います。
でもそれだけです。
原作独特の雰囲気や何よりそこから伝わってくるメッセージ性が映画では皆無かと思います。
顔のアップ多すぎです。藤野さん泣きすぎです。野田くん軽過ぎです。向坂くんHなビデオとか言っちゃダメです。みなえさんホラー過ぎです。旦那さんただのクソやん。茂木さんチャラ男乙。
また、テンポが良いとかではなく、時間が限られてるからさっさと先に進めているだけの様に感じます。ストーリーが繋がる部分を単純に繋げて、原作の展開と展開の間にある大事な部分は全部すっ飛ばして、挙句原作登場人物の雰囲気を改悪させてまでストーリーが時間内に終わるように進めているだけの様に感じます。
あれはもはやミステリーではなくただの顔面アップバイオレンスエンターテイメントです。
なにより私が一番嫌なのは、映画しか観ていない人がソロモンの偽証大したことねーなーとか思うのが一番嫌です。もっともっと原作は深く面白く感動し考えさせられる内容だと私は思います。
まぁ予告編は上手く作られてたかと思います。あれだと期待して観に行っちゃう。
それと柏木くんと大出くんの印象づけは良かったのかなと思います。
あと若い人の肌は綺麗ですね。
前半観てしまったので後半も観ますが、正直もう期待しません。惰性です。
題名が違ってたら良かったのかな...でも一つの映画としてみた場合でも面白いのかな?
あくまで個人的感想です。