「あなたは自我をどう証明する?」トランセンデンス ピューリタンさんの映画レビュー(感想・評価)
あなたは自我をどう証明する?
機械そのものに、突然人の心が宿る……というものではなく、
既存の人間がいて、その意識を機械にスキャンするという発想は、自分が今まで観たAI系の映画ではあまりなかったので、新鮮だった。
これを観て他に思い出したものは、攻殻機動隊とノイズとルパン三世の複製人間かな?笑
自我とは、結局何で証明出来るのか?
その観点で観ると、そこまで酷評にはならないと思う。
アホみたいに壮大なSFバトルを期待するものではない。(ただしCMの仕方が若干そちらを期待させているのかもしれない)
最終的に、あれがウィル自身だったと思ってホッとしていたが、一緒に観た相方が、あれはPINNじゃないの?と言い出してから、また困惑している笑
この人だ、と思い込むと、それが自分の思うその人だと信じてしまう。その人のことを誰がどこまで理解して信じているのだろう?
あなたは自我をどうやって証明出来るのか?
あれが実はPINNそのもので、自由に解き放たれたPINNがウィルの記憶と自我を持ち、製作者であるエヴリンに愛情を抱いていたとしたら?
最後に肉体を得て、あたかも復活をしたウィルだが、エヴリンの助け方に人間らしさがあまり感じられなかったのは、どんな意味があるのだろう??
ウィルの刺青?の『プラグを抜け』の真意は何??
色々、わからないことが多かったこの映画。
確かに、説明不足な部分や、終わらせ方が雑な感じもある。しかも、ウィルス一つで、結局、大気中に広がったウィルも死んだのか?笑 よくわからん!!笑
けど、映像の見応えば十分にあったし、ある意味、観る人の想像力をかきたたせる映画でもあると思う。
キリスト教や森羅万象を説いているのか。
その辺の知識もあると楽しめる内容だと思う。
(ただし、偏って観るとまた不満はあるだろう)
現代社会において、科学技術の進歩は著しく、その飛躍に人間の道徳心がセーブかけつつも、確実にその理念を越えてしまうだけの技術は既にあるわけで、
躊躇するのが人間で、ただひたすら進化していくものが機械だとすると、
動機は人の心から生まれて、目標まで一心に進んでいけるのは、迷うことのない機械なのか。
たくさんの人間の矛盾や、真実を問うテーマとして観れば、かなり深い映画ではないかなぁ?
アメリカでは大コケらしいけど、なんとなくわかる気がする笑
日本人ならもっと、行間を読んで評価してほしい!!笑
あなたはどうやって自我を証明出来る??
てか、自我ってなーーにーー????*\(^o^)/*←
最後に、マックス演じるポール・ベタニーが、なんだかとても一番切ないポジションにいたのではないかと、思ふ。
本当は、エヴリンのこと好きだったのではないかなぁとか、思って観ると人間的でいい役だと思ふぅ。
他にもめちゃくちゃ豪華な俳優がちょっと出で使われていて、なんなんだこの映画は、と思ったw
良いように、信じたものが、自分の真実になるのかなぁ。