寄生獣 完結編のレビュー・感想・評価
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寄生獣の正体
"寄生獣" 二部作第2部。
原作(講談社文庫版)は既読です。
パラサイトと人間の立場が逆転すると云うまさかの展開と、種の存続をかけた攻防に手に汗握りました。パラサイト(マイノリティー)を駆逐しようとする様は、人間こそ恐ろしい存在と云う主張を裏付けるようで考えさせられました。
パラサイト誕生の裏に介在していたのは地球意思かと思いきや、その正体に唖然とし、同時に「なるほど」と納得が行きました。上手く言えませんが、ピースが嵌まった感じでした。
自分たちの利益だけを考え、地球を食い荒らす寄生獣とはいったい誰のことなのか?―はい、間違い無く人類です。
新一と後藤の最終決戦が繰り広げられた場所が放射性廃棄物処理場と云うのが、その極致を表しているなと思いました。
後藤を倒した方法も、人類がこれまで他の生物たちにして来た仕打ちを見ているようで、素直には喜べなかったです…
過ちばかりの人類。では夢も希望も無いのかと言うとそう云うわけでは無く、欠点があるからこそ美しいものがあるのと同様に、人類も捨てたもんじゃないのではないか、と…
愚かさと怖さを持つ反面、その対局にある慈愛と優しさも持ち合わせているのが人間と云う生き物の複雑で愛おしき正体ではないか?―とても深い物語に圧倒されました。
※以降の鑑賞記録
2016/? ?/? ?:Blu-ray
2022/07/29:Amazon Prime Video
※修正(2023/04/28)
平穏に生きるためには
前編で期待感をおおいにあげてくれたキャラクターに加えて、新しいキャラが現れた。
後藤、圧倒的な一体という割にはミギーと新一に対しては圧倒的な感じはなかった。
戦闘シーンはラスボスとしては呆気ない気がする。
ミギー一人にしてやられた。
本当のラスボスは浦上ということなのか?
人の中にいる怪物が。
よくありがちなメッセージとなってしまった。
その他に、田宮の母性、倉森の父性。
寄生生物の悲哀、単種では繁殖出来ず、宿すことができるのは人。
広川の演説、人自らが人を悪と考えその数を減らそうとする。
その場での浦上の行動も人は悪と考えることもできる。
でもこの作品のクライマックスは動物園のシーン。
倉森、田宮の行動。
そして伝えたかったのは、新一と里美。
二人の関係だと思う。
涙を浮かべながら観ていたが、あまりに話を盛り込みすぎて冗長にも感じられた。
前作から一転蛇足多し。
前編には劣るが
・パラサイトに慣れる
・グロさにも慣れる
・田宮が半ばで退場する
・後藤がモンスターすぎる
などなどのため、どうしても前編には及ばない。ただし以上の点は、原作自体にも言えることなので致し方ないかもしれない。それでもジャーナリスト宅のシーン、田宮対パラサイトのシーン、暴力団のシーン、公園のシーンなど要所要所で原作の良さを損なわず実写化することに成功している。
なお戦場など死と隣合わせの環境では、子孫を残す必要があるため性欲が高まるという。あまり評判のよろしくない営みのシーンについては、死線をくぐった二人が生と死を強く意識したことを描写したものと解釈している。そもそもシチュエーションは違うが原作にもあるシーンである意義がわかれば違和感はない。少なくとも橋本愛にはそう言って口説いたと思う(笑)
ラストシーンも自分または自分の恋人が死んでしまった...と思ったら生きていた、となればその直後は脱力してホッとしてああなっても不思議はないと思う、想像だけど。
浦上は混じってる新一にフルパワーでボコられたんだから即死または瀕死でしょう。
最後が。
良い!
漫画原作映画の名作。
端折ってるけど初見に伝わりましたよ
明日への活力!!
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