「山崎貴、絶好調。」寄生獣 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
山崎貴、絶好調。
岩明均の原作漫画が出版されたときは、その存在を知らなかった。映画化されると知ったあと、原作を少し読んだが、抜群におもしろかった。
漫画のビジュアルをほぼ忠実に映像化している。技術もさることながら、山崎貴の熱意の賜物だと思われる。
人間にとりついて脳を破壊し、肉体を乗っ取る。そして人間を捕食していく。初めは本能としての捕食のみだったが、パラサイトの中に、人間と共存できるのでは、と考えるものが現れる。
脳の破壊は失敗したが、その人間と共存している新一(染谷将太)とミギー(阿部サダヲ)の存在が鍵となる。
新一と母親(余貴美子)のシークエンスは相当の改変が施されている。このほうが映画としてはすっきりするかとは思うが、父親の絶望も新一には大きく関わっていたはずなので、少し残念な改変であった。
田宮良子に扮した深津絵里がいい。どちらかというとかわいい感じの役が多かったのだが、本来もっているクール・ビューティーぶりをいかんなく発揮している。
完結編の予告があったが、さらにアクション面が際立つものになっている。
来年4月までの辛抱である。
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