「お粗末すぎる設定」ジュラシック・ワールド ness3さんの映画レビュー(感想・評価)
お粗末すぎる設定
前半のテーマパークの紹介部分だけが引き込まれた映画だった。
こんなテーマパークあったらなあ、という懐かしい子供心を刺激される映像で、テーマパークに到着したときのわくわく感を、子供はもちろんきっと多くの大人も主人公と共有したのではないだろうか。
しかしその後の展開は突っ込みどころが多すぎる。
あれだけ巨大なテーマパークを管理してるシステムがポンコツすぎて、映像はリアルなのに設定にリアル感がない。
GPSがあるのにそれの確認もせず檻の中に入っていき、恐竜の脱走を許した危機意識がなさすぎるオーウェン。そして驚くべきことにこの人物が、映画内一のキレ者設定というのだから余計に始末が悪い。
客の球体車?をリモートコントロールできないという現代のディズニーランド以下のシステム。
基本的にこの映画の「危機」は、恐竜を蘇らせるテクノロジーがある割にはお粗末すぎるシステムや間抜けな登場人物によって引き起こされており、そうした点が気になり出すと、この映画の面白さは激減する。
次々に襲ってくる恐竜達の恐怖が、そのようにご都合主義なお粗末システムによってお膳立てされた作り物に感じてしまい、いまいち恐怖を感じなくなるからだ。
とにかく書き出すとキリがなくなるくらい、そのような設定の甘さが目に付く映画だった。
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