劇場公開日 2014年6月28日

  • 予告編を見る

「10年ぶりに視聴」her 世界でひとつの彼女 crisp_vitaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.510年ぶりに視聴

2015年7月15日
iPhoneアプリから投稿

2023/11

視聴は2回目。10年ぶりに。

大まかなストーリーと、大まかな雰囲気は覚えていた。
10年前同様、暖色系の色使い「赤」「オレンジ」「黄色」などが
とても素敵だったことが印象に残っている。

10年前は確か、終わり方が好きじゃなかったはずだった。
ここで終わるなよ?まだ説明して欲しいことがあるんだ!って気持ちが強くて、モヤモヤして終わった記憶がある。

でも、今回はそれはなかった。
おそらく、OSやAIへの理解度がこの10年で大きく変わったからだろう。
「なんかこういうこと、あり得そうだな」と、今は身近な出来事として受け取れたんだと思う。

終わり方も、あれで十分だと思った。
元妻へ素直に気持ちを伝える。ほんとの、ほんとの、心の奥底のやつを。
それはきっと、サマンサとの別れ、悲しみを経たことで、辿り着いた感情なんだと思う。

「終わり方」一つとってみても、10年前と今とでは
ここまで感じ方が違うのだということに
自分自身すごく驚いている。

そして、ホアキン・フェニックスの演技がやっぱり素晴らしい。
彼特有の深み??というかな、体温や湿度を感じる、というか。
OSとの会話中心なので顔アップのシーンが多かったけど、
彼の表情ひとつひとつに、気づけば引き込まれている。
彼にしかない魅力がある。彼にしか出せないものがある。
ほわっと温かみのある役から、クレイジー、ダークな役まで。
すごいな

映像美。爽やかな色彩と、光。夜の光。
美しかったな。

p.s.
OS、AIが発達して、あんなに人間のような親密なコミュニケーションができるのは良いように思えるけど、わっずらわしいなあ!!!と思ってしまった(笑)OSにまで気を使ったりしないといけないの、しんどいww
勝手にメールも送らんといてくれ!
寝てるときに起こさんといてくれ!

という、世界観をぶっこわすp.s.でした。笑

----------------------------------------
2015/07/15

映像がとにかく綺麗。
場面場面に出てくる「赤」
「赤」も一種類の赤じゃなくて、朱色がかった赤から真紅の赤だったり…
その「赤」の使い方が、服、家具、光…上品で綺麗だった。

声もすごくいい。
ささやく感じ、リアルな感じ。
自分は女だから、逆にOSの声が男の声だったら、主人公みたいにハマってしまいそうだな、と思った。

後半あたりから、観てる側の創造に頼る部分が多くって、ちょっと大雑把になったなと思う部分があった。
「他の人とも話してる」ことに気づいたあたりからスピードが早過ぎかな?と。
ここらへんから具体性が欠けてきた。

急に去る部分も早いし、理由もけっこー曖昧。「それは言葉で説明できない」って観てる側に創造させる。
え、結局サマンサはどこいっちゃったの!?みたいなのがモヤモヤした。
(そこを全部見せないのが美学なのかもしれないけど…)
最後の最後も元妻への手紙だし…いいんだけど…いいんだけど…なんかモヤモヤ残る最後だったなー。

ここで終わるなよ!?ここで終わるなよ!?終わったら許さない!!
……終わった……
って感じでした笑

cris