万能鑑定士Q モナ・リザの瞳のレビュー・感想・評価
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風変りで面白いミステリー
風変りなミステリーだと思った。殺人事件が最後まで起きず、誰も死なない。でも緊張感はかなりのもので、話の先が読めず、最後まで興味が持続する。独自性のあるストーリーということかもしれない。 綾瀬はるか演じる鑑定家の莉子と、松坂桃李演じる雑誌記者の小笠原が出会い、パリでモナリザ鑑定テストに望み学芸員候補となって…というくだりには、どんな先行きが待っているのか予想するのも困難である。ところがモナリザの目の中の文字を見たとたん鑑定能力消滅の危機に。おいおいオカルトかホラーへ振っちゃって放りっぱなしになるんじゃないだろな、と不安にさせるが、そこがなんと、ちゃんと論理的かつ意外なトリックで犯罪が浮き彫りになっていくのだ。 終盤の盛り上がりもシャーロックさながらで、でも洋画の真似でない独自性に溢れた構成だと思う。ダ・ヴィンチ・コードに似ているのはポスターだけで、この映画はあんな衒学趣味で惑わすだけに終始せず、ちゃんと犯罪ミステリーになり得ている。適度に笑えるところもあって、残酷さはなく、上品でいい。綾瀬はるかは可愛いし、松坂桃李もだんだんかっこよく思えてくる。二人とも、過去の出演作品よりこういう役が合ってるんじゃないだろうか。 一つ一つ謎を解くくだりも感心させられたし、絵画や歴史に詳しくなくても楽しめる娯楽作だったと思う。続編がいかにも出来そうだが、これなら二作目にも期待できそうだと感じた。
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