「どういう思いで観るか」それでも夜は明ける gkさんの映画レビュー(感想・評価)
どういう思いで観るか
感想
何も考えずに観ると人が人を痛めつける、ただ単に残酷な映画となってしまうが何かを思いながら観ると考えるきっかけになると思う。
何を思うかは人それぞれだが、俺はこの映画をアメリカ人はどういう思いで見ているのだろうということを強く思った。白人と黒人の関係は日本にいる日本人には分かりかねるところだが、なんとなく戦時中の日本と韓国・中国を彷彿させるような内容だったのではないかと思った。内容を戦時中の日本と韓国・中国に置き換えた時、それを観る中国人や韓国人の気持ちは穏やかではないだろう。こう考えた時、アメリカでこの映画を見ている黒人はどういう気持なのだろう。映画館を出たあと白人の友人と今までどおりに接することができるのだろうか。人種差別に関して特に強い気持ちがあるわけではなかったが、そういった部分がとても気になった。
また、要所要所で、こういう現実を押し付けられていない自分の境遇に対して幸せだと感じた。
内容や描写
それでも夜は明けるというタイトルはちょっとミスマッチだった。タイトルだけ聞くと希望に満ちた内容なのかと勘違いする。実際、主人公は希望を捨てずに生きる、というよりはどうすることもできずにもがくというような描写だった。役者の演技やカメラワーク、表情の捉え方はとても上図だった。
コメントする