「安心して観ていられる“相互理解”の物語」宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 syu-32さんの映画レビュー(感想・評価)
安心して観ていられる“相互理解”の物語
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「宇宙戦艦ヤマト2199」シリーズの完全新作劇場版として公開されました。
旧作のリメイクではない完全オリジナル・ストーリーというわけですねぇ…。
各章のイベント上映には行きませんでしたが、テレビ放映を全話観た上で劇場に足を運びました。
ヤマトが長い航海の末、イスカンダルで“コスモリバースシステム”を受け取り、地球への帰路を進む途上で遭遇した帝星ガトランティスとの壮絶な戦闘を描きます。
本作の予告編で、「ヤマト最大の危機」と言っていましたが、テレビシリーズの最終回で無事地球に帰還しているので、結末が分かっている分安心して観ていられました。“最大の危機”って言ってもヤマトは無事なんだから、という安心感です(笑)
ガトランティスの襲撃を逃れて辿り着いた謎の惑星上での人間ドラマが、本作の重要なテーマとなっている「異人種間の相互理解」を丁寧に描いていきます。
現実世界でも今なお重大な問題として横たわっている事柄を、古代たちとガミラスの軍人たちとの交流を通して、じわじわと訴えて来ました。
ガトランティスの猛攻という史上最大の困難に、お互いが力を合わせて立ち向かう様はとても白熱しましたし、私たちにとっての非常に理想的なビジョンのように感じました。
戦闘シーンでは、コスモリバースシステムを受け取った代償として、ヤマトの波動砲が封印されている状態での戦いなので、その発射シークエンスなどの胸熱場面が無かったのが少々物足りませんでした。
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