「官能的で美しく、危うい17歳」17歳 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
官能的で美しく、危うい17歳
多感な17歳の性を描いた思春期ドラマと見るか、下世話映画と見るか、変態エロ映画と見るか。
家族と訪れたバカンス先で初体験を済ませた17歳のイザベル。
パリに戻った彼女は、売春に手を染める…。
何故イザベルは売春をするようになったのか。
イザベルにとっては初体験は余韻に浸れるものでも、感想も無い素っ気ないもの。
売春で幾度も事を重ねても、ただ淡々と。
もっと性を知りたくて、情事が好きで…という感情でも無い。
盲目的な17歳の性。
多くの男たちの中で、常連客となった初老の男性。
その男性にだけ、少なからず感情を見せる。
が、ある時その男性との事の最中、思わぬ事件が。
それがきっかけで売春がバレ、母は怒り悲しむ。
イザベルの本心は説明的に描かれない。
終盤、ある人物との対峙を通じて…。
フランソワ・オゾンの演出は、サスペンス的でもあり繊細に、17歳の少女を見つめる。
しかし何と言っても、主演のマリーヌ・ヴァクト。
華奢目のスリムな身体に、ほどよい多きさの胸。
可愛らしいと言うより美しさが映え、艶かしいエロスの匂い立つ。
やっぱり本作は、彼女を見て、彼女に魅せられる、官能美映画かもしれない。
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