「追悼・5万回斬られた男」太秦ライムライト しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
追悼・5万回斬られた男
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DVDで鑑賞。
5万回斬られた男の異名を持つレジェンド俳優、福本清三氏の初主演作である。斬られ役一筋50数年。福本氏の生き様をそのまま投影したような役柄に涙が溢れた。
一生懸命やっていれば、どこかで誰かが見ていてくれる。
時代劇が減っていく現実。居場所が失われる中、若者たちに希望を託し、一世一代最後の大舞台での斬られ様は、儚くも美しく散っていく桜花の如くで、心を揺さぶられた。
クライマックス、松方弘樹氏との立ち回りでは、熟達した役者魂がまさに刃のように火花を散らす。おふたりがすでに鬼籍に入られたことで、美しく流れるように繰り広げられるチャンバラをもう観られないと思うと涙がこぼれて止まらなかった。
常に謙虚であられた福本氏。あくまでも主役を引き立てる斬られ役に徹し、技を磨き続けて来た人生である。
その凛とした佇まい、役の上での壮絶な死に様はしっかりとフィルムに焼きつけられ、永遠のものとなった。
本当にお疲れ様です。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
[以降の鑑賞記録]
2024/09/22:DVD
※修正(2024/09/22)
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