劇場公開日 2014年11月8日

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「かなりやみつきに!!」嗤う分身 pullusさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0かなりやみつきに!!

2014年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

知的

ジェシー・アイゼンバーグとミア・ワシコウスカ共演でドストエフスキーの「二重人格」を映像化した本作。

文学好きからも映画好きからも愛されるこんな作品を
世にはびこるサブカルケイジョシが放って置くわけないのに、
なんで都内では渋谷シネマライズしかやらないのなんで!

って思ってたんですけど、
ふたを開けてみたらびっくり。
まあ(いい意味で)一般受けしない作品ですね。

もっとエンターテイメント性があると思っていたんですけど、
抜かりのない映像美で丁寧に仕上げてあり、かなりアーティスティックな作品です。

アイゼンバークは「ソーシャル・ネットワーク」ばりのたんたんとした早口で、
世界観と見事にマッチしており、かなりいい配役だったかと。
あと、目元の堀が深いから、自然光を一切取り入れない照明とあいまって、不気味さが増しますやね。

あと音楽がよかった!
昭和歌謡曲が使用されていると知って、
日本人が聞いたら世界観を壊すんじゃないかと不安だったけれど、
相性抜群で笑ってしまいました。

ワシコウスカが「私のために音楽をかけて」と
ジュークボックスのコインをはじいた途端、
坂本九の「上を向いて歩こう」が流れる!
全然よくわかんないけど最高にかっこいいじゃないの。

こんな感じで終始センスに溢れています。

本編を見る前に原作「二重人格」を読んだのですが、
これとは全くの別物。オマージュレベルという感じでしょうか。

そもそもドストエフスキーの主人公(というか筆者?)はぶっとんでますからね。
そういった意味では忠実に映像化は不可能かと。

新鮮味があるので
原作読んだ人も読んでない人も楽しめます!

キャッチコピーにもある通り、
これはかなりやみつきになりますよ。

一風変わった世界観に浸りたい人にはオススメ!

英字新聞を模したパンプレットがかなり可愛いので購入しました。(茶封筒付き!)

pullus