サッドティーのレビュー・感想・評価
全14件を表示
はまる人はとことんはまる今泉ワールドの決定版
人生や人間関係はぐるぐると巡る。全ては数珠のようにつながっていき、誰かの誰かは私の大切な誰かだったりもする。そんな日常の取るに足らない偶然や奇跡を、決して特別なものとは思わせない半径2m、リビング7畳分くらいの守備範囲で描き出すのが今泉ワールドの魅力だ。本作でもワークショップで発掘したと思しき、初めて見るような、しかしここでしか見ることのできない特別な存在感を持った俳優たちが次々顔を出す。そして数珠つなぎに世界は繋がっていく。
「こっぴどい猫」とも似た構造も受けるが、実質的にはこちらはもっとささやかで、むしろ撮影以外の編集やデザインを掛け合わせることによって得難いアウトプットの形が出来上がっているように思える。普通の監督なら90分ほどで描きそうなストーリーをあえて2時間でみっちりやるところも特徴的。そのプラス30分こそが、役者と役者の間で拡張されたマジックアワーのような気がしてならない。
『なんかもう疲れちゃった』
他のシーンを撮る時は寝癖くらい直しましょう!
しかし、絶滅間近の日本男子は、僕の時代のオタクと言われる
薄気味悪い男ばかりだ。
こんな話題を今のキャバクラで、今の女性は話をして、金取るのかねぇ。
『今、脚本書いているだけだから、時間はあるよ。暇だよ』
しかし、脚本は髭面親父が書いたかもしれないが、演じている女性は脚本どおり考えているとは限らないからね。まぁ、とうでも良いが。
日本の舞台演劇は終わった。
男の俳優はブ男ばかり。女優は可哀想だ。
マイナス4点なり
好きになれない映画。
ちょっと好きになれない映画でした、コメディなんだけど全く面白くない。
画面から文字通り消される当て馬男や若い女の子に惚れてまう喫茶店マスターらに対する扱いが薄っぺらくてコメディの為に作った即席登場人物って感じ。
それ以外の要素も本当に萎える。
あのピョンとおっ立った寝癖が映る毎に寒さで震えてました。
人を好きになること、人に好かれること
ラストシーンが印象的だった。
好きな人に「好きだ」と純粋に告白することの美しさ。
本当は別に好きな人がいると、嘘偽りなく伝える正直さ。
今泉監督の作品を見ると、普段何気なく目にする知らない人同士の会話が、この監督の作品のシーンに見えてしまうことがある。それがとても不思議で、とても心地いい。
『アンダーカレント』もそうだったが、人へのやさしさ、愛に溢れる作品が多くて、とても観終わった後にやさしい気持ちになれた。
「好きって何 ? 」 と問いかけてくる。もちろん(?) 映画の中で答えは明示されないヨ。【再鑑賞】どんな映画もそうだが2度目は面白さ倍増。
「正しい恋愛なんてない」と柏木(岡部成司さん)は叫ぶ。名言か?
これは二股オトコの柏木が、純愛一途の早稲田(武田知久さん)との言い合いの最後に叫んだセリフ。
ちょっとジーンと来た場面は、緑(國武綾さん)と別れられなかった柏木が、 家に帰ってきて夕子とソファーに座って話すところ。
夕子が柏木に別れようと言うと、柏木が分かったと受け入れる。そのあと しばらく沈黙が続く。僕はこの沈黙の場面に見入ってしまった。
夕子は自分から柏木に別れようと言ったけど、心の中では「別れたくない」と叫んでいるように感じた。 「別れたくない」 と柏木が言うのを心の片隅で期待してたのかもしれない。
海岸で古着屋の店員・棚子(青柳文子さん)が早稲田と柏木に「好き」について問うところも良い。この部分、まだちょっと考えがまとまらない。
元アイドルの夏(内田慈さん)が朝日(阿部隼也さん)を花束で叩きながら追いかけるオチがおかしかった。 夏が激高するのは当然である。 「 テメェ朝日コノヤロォー、 朝日の分際であたしをふるなんて、 100万年早ァァァ~イ」。 (アタシが朝日をふるのはイイけど)
柏木と緑の別れ話をうかがう町田(二ノ宮隆太郎さん)が可哀想なんだけど笑えた。存在が消されたときには声を出して笑ってしまった。
二ノ宮さんは映画監督でもあり、最近見たのは、光石研さん主演の「逃げ切れた夢」(2023/6)。
今泉力哉監督作「アンダーカレント」上映記念で6日間(10/14(土)~19(木))上映。cinema city シネマ1
【際鑑賞・追記】
面白かったから1日開けて再鑑賞。どんな映画もそうだが、2度目は筋を追わないせいか、新たな気付き・発見が有って面白い。1度目は何となくやり過ごしてた場面、セリフにハッとしたり、ドキッとしたり、考えさせられたりする。
沈黙が多い映画だと思うけど、その沈黙のときの2人の気持ち、心の声を想像するからグッと画面に引き込まれる。2度目だから余計そういう場面が増えて面白かった。
客観的過ぎる
『愛がなんだ』、『パンとバスと2度目のハツコイ』と続けて観てから鑑賞。
まず、すべての人間関係がこの群像の中で完結するという所に違和感。特にアイドルの追っかけまで知り合いの範疇というところ。
上記2作はアメリカ映画的なものを色んな層において回避しながらも、あくまでもエンターテインメントとして恋愛を描くという意志があった。
『サッドティー』は映画監督で言うならカウリスマキとかジャームッシュ、山下敦弘の初期に近い所で作られていて、完全に自分の好みではない。この登場人物の誰のどの部分に作品として肩入れするのかが見えてくるのが非常に遅く、序盤は撮り方次第では面白く見せられるやり取りが死んでいるように自分には思われた。
イーブンな恋愛関係なんてありえないですよねということを客観的に語られても、「そうですか」としか感慨が沸かない。監督は本気でそれを面白いと思っているのだろうけど、映画にするべきはその観念ではなく、そこから導かれる具象であるべきだ。
なんだろうなぁ
いきなり公園で競歩だったり、主人の髪型、
透明になる人‥不思議がいっぱい
ちょいちょい面白かった
ここに出てくる人のそれぞれの恋模様
結局最後には皆んなが繋がった
不思議とその先の事が気になった
好きになることを考えた
どこかで聞いたセリフ
会いたかったんでしょ?
好きって言うよりただ会いたいと思う方が
本当な気がする
好きか好きじゃないかじゃなくて
会いたいかなんだろうなぁ
恋について考える
好きって何?好きになるってどういうこと?
大事件が起こるでもなく登場人物に変な人がいるわけでもなく、ゆったりした映画なのに、余韻がすごい。
恋をしてる時にもう一度観たい。
映画のお供のサッドティーは甘くて酸っぱくて、まさに恋の味でした。
ちゃんと好きってどういうこと?
そのお題をしっかりと?的を得たストーリーに2時間夢中になりました。だいぶ面白かった。
いちいち地味にツッコミたくなるような会話のやり取りや「それわかる」と言いたくなるような男女の恋愛観などどれをとってもドツボにハマった作品でした。
ちゃんと好きってどういうこと?は1人1人答えが違うことを改めて認識しました。
最後に主人公の柏木の寝癖はきっと意味があるんやろうけど直接監督に聞いてみたいなー
また見に行きたいです!
渋谷ユーロスペースでの初日(5/30)に見に行きました。
他の映画で、予告編をチラッと見て、面白そうだなと思って、何となく見に行ったところ、初日は舞台挨拶があるのを知らず(笑)
そしたら、満席で、僕は立ち見でした。既にリピートしてる人もいるみたいで、すごい人気が出てると感じました。
立ち見した価値はあったと思います。最初は「このカット長っ!」と若干飽き気味な感じでしたが、次第に引き込まれていきました。笑い要素もあって楽しめました。
キャスト◎
この映画は、特にキャストが良かったと思います。個性溢れるキャストが多く出演されてました。
あまり小さい規模の映画を見ないので分からないですが、ここまで多くのキャストが出演してる映画はないんじゃないですかね?
あと、舞台挨拶の時に感じましたが、キャスト皆さん、演技ではなくて、そのまんまだったんでは、と思います(笑)
が、逆にその素の演技が上手く機能してる感じがしました。みんなハマリ役な感じです。
ストーリー○
恋愛もので、「あるある、そういう話。こういう時、孤独でツライよね。」「いるいる、こういうめんどくさい人。」といった感じです。1つ1つの話は面白かったです。
ただ、強いて言うなら、まとまった感じはなくて、結局何を伝えたいのか、よく分からない感じでした。
1シーンずつを芸術的に作ろうとして、完成した1シーンずつをまとめてみたら、「なんとなく良いもの」ができたという感じがします。
キャストの青柳さんは、かなり美人で目を奪われましたが、棒読みでした(笑)
青柳さんの最初のシーン(バイト先の店長との絡み)と最後のシーンが、よく分からず…メインヒロイン的な位置付けだと思うのですが、そこの2つのシーンが、かっこ良いけど、意味が分からず。
おかげで、結局、キャッチコピーである、「ちゃんと好きってどういうこと?」に、「ちゃんと」応えられていないのでは…(苦笑)と思いました。
主人公の「俺もお前もどっちも間違ってるんだよ」というセリフもかっこ良かったのですが、よくよく考えるとよく分からないなぁと思います(笑)
セリフや音楽はかっこ良いんだけど、内容はうわべだけで、真意までは分からないことだらけ、といった感じでした。
まあ、テーマが恋愛ものなので、そんなものかなぁ、とも思います。
総評◎
後半は、「この後どうなるんやろう」と、魅入られて見ていました。朝日役の人のオチが面白く、結果的には面白かったなぁと思います。
ぜひもう一度見にいきたいです。
まだ見に行かれていない方もぜひ見に行って頂きたいです。オススメです。
上映期間が短いと思いますので、見逃されませんように。
怖い恋愛映画
恋愛や人を好きになることの意味を問いかける恋愛映画だった。
オレは自分の娘に初めて会った時に、今まで愛情と感じていたことが、単なる好意や性欲や執着といった我欲や劣情でしかなかったことが判明し、とてもショックを受け、それ以来気楽に女性と交際できることができなくなってしまった。オレ自信女性を、きちんと好きになったことがなかったのだった。そんな事を痛烈に思い起させる映画った。
ヒロインの青柳文子さんが大変魅力的で、目を奪われる。また声もすごく魅力的だった。
女の横で書いているシナリオライターのあいつの作品は絶対につまらないと断言できる。さっさと廃業して欲しい。
全14件を表示